プロレス初観戦!まぶしすぎる世界がそこにある

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小さな頃からの夢を叶えている人はほんとうに強い。わたしにも当然夢や目標があったのだが、どれも叶えられず今にいたっている。もちろん、現状を嘆いているわけではなく、今の自分はそういう過去の積み重ねのうえにあることはわかっている。それでもやはりなりたい者になっている人はまぶしすぎる。わたしが昨日目にしたプロレスという世界はまさにまぶしすぎる世界だった。

わたしは格闘技を見るのがわりと好きで、以前はK-1なんかも観ていたし、プロボクシングのタイトルマッチは今でも忘れなければ観るようにしている。わたし自身は軟弱男子を絵に描いたような男なので闘うことは出来ない。それでも人間が己の肉体を武器にして戦う姿には興奮してしまう。ただ、プロレスに関してはこれまでほとんど縁がなかった。

本当なら昨日もプロレスを観戦する予定ではなかったのだが、出張帰りにtwitterで東京駅にいるとつぶやいたらランニング仲間から後楽園ホールへのお誘いがあった。わたしが目標とする男のひとりである三州ツバ吉さんの試合が後楽園ホールで行われるのだ。その事自体は知っていたのだが、18時半に開始なので観に行けないと思って忘れていた。そんな日に年い数度しかない出張が重なる。これはもう偶然ではなく必然だろう。

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初めてのプロレス観戦で感じたのは「これは寄席に似ている」ということだ。どの部分がと言われると困るのだが、間違いなく寄せそのものだ。前座から始まりトリに向かって熟練していく。前座だからつまらないということはなく、基本に忠実にていないな技(芸)を見せてくれる。そして何よりもお客さんとともに作り上げていく会場の雰囲気。演じているものが違うだけで、この2つは間違いなく通じるものがある。

寄席を楽しむには落語を知っておくことが必要なように、プロレスを楽しむにはプロレスを知っておかなければいけない。出場選手の得意技や、性格なども知っているのとそうでないのとでは深みがまったく違う。そういう意味ではわたしが観た試合はプロレスのほんの表面でしかないのだろう。それでも十分すぎるぐらい楽しい時間を過ごせた。

ファイナルは藤波辰巳と丸藤正道。藤波辰巳はすでに還暦だそうだ。セミファイナルに出てきた初代タイガーマスクも56歳だそうだ。ここまでくると完全に職人で技が流れるように次々と繰り出される。そして常に想定外の状況になる。わたしは自分の鼓動が高鳴っているのに気づいた。心臓の音が聞こえてきそうなぐらいドキドキしている。

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プロレスラーのほとんどは自らその門をたたいたのだろう。プロレスラーになりたかったのか、ただ強さに憧れた結果なのかはわたしにはわからない。ただ、愚直に自分に理想とする強さを求めて日々鍛えているのはわかる。三州ツバ吉さんがどんな無謀な目標も叶えていくのはそういう場に身をおいているからなのだろう。

その三州ツバ吉さんは南極マラソンから帰還したばかり。どんな変化が彼に見られるかと思ったが、拍子抜けするぐらいいつもの三州ツバ吉だった。「南極は通過点でしかない」だから、目に見えて変わるようなことはないのだろう。彼の目はもうすでに先の未来を見つめている。その真っ直ぐさがまぶしくてたまらない。

わたしの舞台はリングではなくロードだ。走ることでプロレスラーのように輝ける存在になりたいと強く思った夜となった。

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