こういう景色を観て「節電はどうなったのだ?」などと言うとまわりの人に冷たい目で見られるから気をつけたほうがいい。イルミネーションは嫌いではない。やっぱり人並みにはきれいだとは思うし、美しさを感じる。でも、冷静な自分がいて値上がりした電気代が下がっていないいまなぜ節電が忘れられているのかが不思議でならない。
初めてのトレイルレースの後にランニング仲間と向かったのは相模湖プレジャーフォレスト。関東最大級のイルミネーションがあるらしい。もちろん1人では絶対に行かない。イルミネーションも夜景も花火も興味がない。でも、前日に行った南大沢のアウトレットでもらった割引券があったのと山梨からの帰りにちょうどいいので行ってみたのだ。
到着したのは20時前。その時点で駐車場はかなりの混雑。わたしが知らなかっただけで相模湖プレジャーフォレストのイルミネーションはかなりの人気スポットらしい。世の中は知らないことのほうが圧倒的に多い。わたしはまだなぜこのタイミングで選挙をしているのかさっぱりわからない。世の中にはわからなくても困らないことも圧倒的に多い。
場内に入場して最初に思ったのがその「節電はどうなったのだ?」だ。それぐらいに圧倒的に明るい。LEDだからそれほど電気代はかからないのだろう。でもイルミネーションをしなければまったくかからないのだ。相模湖プレジャーフォレストのイルミネーションがなくなったくらいで電気代が下がるわけではないが、節電というのはそういうものではない。
ただここのイルミネーションはテンションが上がる。いいものを観たという気持ちになれる。だからやらないほうがいいなんてことは絶対に言えない。電気を使って人に感動や驚きを与えているのだ。そのことで得られるプラスが間違いなくある。その一方で燃料を消費している。これは難しい問題だ。
無闇に電気を使うことは次の世代、その次の世代への問題の先送りをしているだけだ。どんどん増えていく国の借金と同じようなもので、苦しむのは私たちの後の世代だから気にしないと言っているようなもの。でも、この景色を観ることで心が豊かになり日々の暮らしがよくなるなら、次の世代の成長にもいい影響になる。
イルミネーションぐらいグダグダ言うなよと思うかもしれないけど、電気のことは日本国民全員が考えなきゃいけないことだと思う。たぶん、今の世代は電気の問題から逃げ切れる。それで、次の世代はどうする?その次の世代は?その時代には核融合炉みたいな革新的なエネルギー源ができるかもしれない。期待はしてもいいけど、ないものに依存はしてはいけない。
相模湖プレジャーフォレストのイルミネーションは本当にすごい。関東在住なら一度観ておいたほうがいい。イルミネーションが好きだろうと嫌いだろうと、一見の価値はある。観たところでどう感じるかは人それぞれだ。ただ、間違っても「節電はどうなったのだ?」などと口走ってはいけない。そういうのは心の中でつぶやけばいいのだと、言葉にして口から出してしまった男からアドバイスしておこう。
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