- スポーツマンは、常にルールを守り、仲間に対して不信な行動をしない。
- スポーツマンは、礼儀を重んじ、フェアプレーの精神に徹し、いかなる相手もあなどらず、たじろかず、威張らず、不正を憎み、正々堂々と尋常に勝負する。
- スポーツマンは、絶えず自己のベストを尽くし、最後まで戦う。
- スポーツマンは、チームの一員として時には犠牲的精神を発揮し、チームが最高の勝利を得るために闘わなければならない。そこに信頼する良き友を得る。
- スポーツマンは、常に健康に留意し、絶えず練習の体験を積み重ね、人間能力の限界を拡大し、いついかなる時でもタイミング良く全力を発揮する習慣を養うことが必要である。
アシックスの創始者である鬼塚喜八郎氏が新入社員にこの話を毎年していたそうだ。これは何もスポーツマンだけに向けたメッセージではない。わたしたちが生きていくための指標とすべき5か条とも言えるだろう。5か条を覚えているわけではないが、まさしくこれがわたしの生き方の基本になっている。
正直、この5か条にコメントを入れることは無粋であり、蛇足でしかない。こんなに完璧な言葉があるだろうか。アシックスの志ここにありともいうべきこの5か条。ただ、実践するとなると本当に難しい。プロのスポーツ選手であってもほんの一握り、いやもう数名しかこれに見合う人はいないだろう。
むしろこれらに従う人はプロスポーツ選手には向いていなのかもしれない。アマチュアだから持てる志というものがある。人は大きくなればなるほど、自分自身を見失ってしまう。周りに持ち上げられ、必要以上に自分を大きな存在だと感じてしまう。逆に大きくなれない人は必要以上に自分を大きく見せたくなる。
等身大の自分をきちんと知り、謙虚にそれでも上を向いて前に進む。自分で書いておいて言うのもなんだが、カッコイイな、そういう人。わたしはまだ必要以上に自分を大きく見せたくなるときがある。チームよりも自分を優先してしまうことも多々ある。まだまだスポーツマン精神には程遠い。
ただ、やっぱり仲間に対して仲間を裏切るようなことはしないように生きたい。絶えず自己のベストを尽くしたい。昨日の自分を超えられないとしても、いま出せる最高の自分をいつだって表現していたい。いまの自分に満足せず、もっともっと自分の可能性を広げていきたい。わたしが目指すところはこの5か条にある。
実はこの完璧な5か条は、もう1か条追加されている。
6.スポーツマンは、ころんだら、起きればよい。
失敗しても成功するまでやればよい。
これは鬼塚氏の「失敗の履歴書」に掲載され、わたしはいまこの言葉を支えにしている。サブスリーを目指し1年間体を作ってきたが、体調不良でまたしてもサブスリーは儚い夢に終わってしまった。でも、成功するまで挑戦すればいい。しっかり体を整えて、サブスリーにまた挑戦すればいい。わたしはスポーツマンなのだから。
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