少し前に冷蔵庫を手放そうかと書いたのだが、母に「冷蔵庫はいるでしょ」と言いくるめられそうになった。もっとも母が必要としているのは冷蔵庫ではなく冷凍庫らしい。氷枕にしか使っていない冷凍庫を分割できるなら冷凍庫だけ実家に送りつけたいと思うわたしの冷蔵庫を公開しよう。
まずは外観だ。このスタイルにホレて買ったと言っていい。レトロさが見事だろう。WiLLプロジェクトでパナソニックが作った冷蔵庫だ。WiLLプロジェクトは成功したとは言いがたいが、面白い試みだったのではないだろうか。いまならまた違った形でプロジェクトができていい気がする。
デザインと実用性はまったく関係ない。ただ美しいものが好きなわたしは、普通の冷蔵庫なんてとてもじゃないが愛せない。そういう意味ではWiLLの冷蔵庫は完全にハマったと言っていい。冷蔵庫に使い勝手ではないデザインを優先させるだなんて、あの時代だからできたことなのだろう。
写真を撮ったのが金曜日の夜だったので、中身は本当に何も入っていない。調味料とお米、あとはお茶や飲み物ぐらいだろうか。基本的にすべての調味料を冷蔵庫で管理している。別に冷蔵庫に入れなくてもいいものもあるのだが、モノが外に出ているのが好きではないので冷蔵庫に入れたほうがすっきりする。
調味料は以前に比べればだいぶ減ってきた。これでもまだ捨てることができるものがいくつかある。オイスターソースなど年に数回しか使わない。ならばもう料理にオイスターソースを使うことをやめてしまえばいいのだと思う。カレー粉もそうだ。レシピ優先で調味料を揃えるとそういうことになる。
焼肉のタレはママチャリグランプリのときに買ったものだが、そのときの肉を食べるのに使用した。それ以降、使っていないからこれもそろそろ捨ててしまおう。「とりあえず取っておくか」の精神はよくない。時間と場所とお金がある人ならばいいのかもしれないが、わたしには時間も場所もお金もない。
冷凍庫は見ての通りの状況で、特段なくても困りはしない。氷枕は熱が出たときに助かるが、それはイレギュラーであり、熱さまシートでも貼っておけばいい。空間があるから使っているだけで、冷凍庫がなければそれはそれで困ることはない。食べられるだけ作って、ほんの少しだけ保存できればいいのだ。
もちろん、無闇に手放そうとは思わない。わたしの持っている家電の中で唯一残った冷蔵庫なのだ。炊飯器よりも電子レンジよりも重要だったのだから、そう簡単には手放せないだろう。それでもこれだけがらんとした冷蔵庫を見ると、この冷蔵庫はもっと別の人のところで活躍できる気がしてくるのだ。
いずれにしても家電には寿命もある。いつまでも使い続けることはないだろう。いつ手放すのか、それがいまなのか、それとも数年先なのか。もうしばらく考えてみることにしよう。
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