ずっとずっと実践しようと思いながら、気がつけば忘れていること。それが「所作を美しく」ということ。サラリーマン時代はとにかく時間に追われて、スピードが命だったのだが、これからは時間よりも大切にしたいものがある。
所作を気にしだしたのは山本兼一さんの小説「利休にたずねよ」を読んでからだ。「利休にたずねよ
」は映画化されているので読んだ人か観た人は少なくないだろう。
読み終えて背筋がピンとする小説だ。内容が気になる人は小説を買うか図書館で借りてもらいたい。
わたしはとにかく美しい物が好きだ。壁に取り付けたものが歪んでいたりすると気持ち悪くなて、まっすぐに取り付け直したくなる。決して潔癖症ではなく、正しくあるべきものがその状態でないことが許せない。
とは言いながら忙しくなってくると部屋は荒れるし、ゴミをそのままにしておくこともこれまでは多かった。
モノがだいぶ少なくなっているので、そういう状態でも週に1回15分も掃除すれば綺麗な状態に戻っていたのだが、そもそも最初から綺麗さを保っていればそんなこともする必要はなくなる。
モノがあるべきところにきちんと置かれていないのは、わたしの行動の雑さに原因がある。丁寧にすることで時間が掛かるというのがやはり嫌いで、置きっぱなしで困らないならそのままにしてしまう。
ただこれからは量ではなく質を重視して生きていくことにしなくてはいけない。早くてたくさんのことをこなせるのではなく、ひとつひとつを丁寧に美しく仕上げる。
そのために必要なのが「美しい所作」になる。
これは本当に小さなことの積み重ねだ。これまでの生き方と真逆を進むことになる。これまで美しさを自分の外側にばかり求めていたが、これからは自分の内側に美しさを求めていくことになる。
所作を美しくするためには、まずは心も美しい状態になければいけない。ここがまず一番むずかしいのだが、一番重要な部分でもある。ただ動作だけが美しくてもそれでは足りないのだ。
それでももう何も急ぐ必要はない生き方を選んだのだから、これからは自分が理想とする自分を追求していくつもりだ。海外に行ったときも「やっぱり日本人は美しい」と思ってもらいたい。
わたしはこれから日本人らしさをもっと取り戻していきたい。
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