ラン仲間である三州ツバ吉さんの誘いで新木場の1stRINGで「LAND’S END」を観戦してきました。那覇に続いての格闘技。ひと月に2回も格闘技を観戦するのはもちろん初めてです。
那覇の試合は総合格闘技というのでしょうか、一瞬の隙で試合が決まる緊張感の高いものでしたが、プロレスは「魅せる」に重きを置いているように感じます。那覇の試合とは対局にある魅せる試合が続きました。
プロレスを何度か観戦するようになって感じるのは「勝ち負け」よりもそのプロセスの大切さです。相手の力を100%いや120%引き出したうえで勝たなければ本当の意味での勝利ではないという美学。
そのためには相手の力をすべて受けなければいけません。強い選手ほど全力で相手の攻撃を全身で受け止めます。下手に避けるようなことはせず、むしろ「もっとこい」と要求し、そのすべてを跳ね返して勝つことこそ本物の勝利なのです。
そして今回印象的だったのは美しい負け方をした選手というのは勝者以上に称えられるということ。
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圧倒的な力差があるにも関わらず、何度も何度もやられては立ち上がる姿。相手の技をこれでもかというほど受けて受けて、それでも闘争心は失わない。
そして最後の一滴まで絞り尽くしたあと、マットに倒れこむ。3カウントの必要がないほどにまで出し切った敗者は誰の目から見ても美しいものがあります。
おそらく美しく負けることが出来た者だけが次の勝者になれるのでしょう。きちんと負けた者だけが前に進めるのです。それはプロレスだけではなくあらゆる場で戦う者に求められること。
負けることから逃げていたのでは永遠に勝者にはなれません。
少しの言い訳もない負け方ができるかどうか。勝者がただ勝てばいいというのと同じように、いやそれ以上に敗者に突きつけられる高い要求。敗者はただの敗者であってはいけない世界がそこにはあります。
敗れた者が美しければ美しいほどプロレスそのものが輝きます。厳しい世界ですが三州ツバ吉さんがクレイジーランナーとして成長し続けるのはそのような世界に身を置いているからなのでしょう。
負けてなお強くなる。わたしも敗者になることから逃げることなくまっすぐにぶつかっていかなくてはならない。路を駆けるランナーとして、人生を駆ける一人の男として。
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