朝ランを台湾でもらったサンダルでしているのですが、昨日はそこそこ走れたので夕方はシューズを履いて……と思ったら足が腫れすぎててシューズ履けず、軽めの裸足ジョグで終わらせました。
シューズを履けるまで回復するにはもう数日かかりそうです。
裸足で走ればいいじゃないかと思うかもしれませんが、裸足は足裏がズルズル状態なのでほとんど歩くペースでしか走れません。そして何よりも裸足で走ることを体が怖がっています。
24時間マラソンでここまで体に負荷がかかったのは久しぶりな気がします。24時間マラソンは疲れないから好きなんですが、どこかで無理をしすぎたのかもしれません。
なんで24時間も走り続けるのかと言われると、正直返答に困ります。大して長い距離を走れるわけでもありませんし、初めて走った10年前と比べて成長もしていません。
ただ個人的な思いとして、日本国中どこでも走っていける自分でありたいとは思っています。24時間走れる体になればどこまででも走っていけるはずと、かなり短絡的な思考がベースにあります。
自分の体は24時間マラソンに耐えられるのかを確認するために毎年出場しています。
例えば、友人が住んでいるどこかの地域で災害があって、そこに行くには自分の足しか選択肢がないようなとき。躊躇なく走っていける自分でありたいと考えています。
そんなシチュエーションは一生に一度あるかないかですが、実際に多くの人が東日本大震災のときに、駅や会社で夜を過ごしましたよね。家族や友だち、恋人の安否を心配しながらもどうすることもできなかったあの日。
でも、ランナーだけは判断が違ったと思います。「走って帰ろう」という選択肢がランナーには与えられます。今いる場所から家までの距離は推定できますし、どれくらいで帰れるかも計算できます。
そして何よりも走り続ければたどり着けるということを知っています。
もちろんランナー以外でもその選択をした人もいるかと思いますが、単純に割合だけで考えれば、ランナーのほうが自分の足で帰った人のほうが多いはずです。
これから同じことが起きないとも限りません。あの日以上の災害が起きないなんて誰が言えるでしょうか(考えたくないのはわたしも同じですが)。
究極のところ、全国民がすべて自分の足で家に帰れるようになってくれればいいと、わたしは思っています。もちろん、身体的な問題で走れない人がいるのは百も承知です。でも、ここではそういう人のことまでは考えずに語ります。
絶対にできないことですが、国が会社に対して「社員の90%が自分の足で自宅に帰れること」という法律を作れば、この国はずいぶん変わります。根拠はありませんが、高度成長期に近い勢いを取り戻せるような気がします。
それを達成するために、会社は社員に日頃のランニングを義務付けるでしょう。そこで走りたくない人は、会社の近くに住むことになります。通勤時間が減ればストレスも減りますし、自分の時間が増えます。
走ることを選んだ人は、健康になるわけですから医療費が減ります。
典型的な絵に描いた餅ですが、国民総ランナー化計画というのは、日本人だからできることだとわたしは思います。間違いなく走るのが嫌いになる人も出てきますが、走る人は確実に増えて健康な人も増えます。
健康になればあれこれしたくなりますので、経済がうまく回ります。
正直なところフルマラソンを走れるかどうかなんてどうでもいいと思っています。それはTOEICで何点取れるかというものと同じで、あくまでもひとつの目安でしかありません。
大事なのは自分の行きたいところまで自分の足で行けるかどうか。
本当はみんなが自主的にそうなってくれるのが一番なんですけど、ハードルはかなり高いように感じています。ただ、少なくとも自分の周りの人がそういう意識を持ってくれるといいなとは思っています。
わたしが走っているのを見て、「あいつが走れるんだから自分もやってみよう」と思ってもらえればベストです。
マラソンを始めると、どこまででも自分の足で行けることに気づきます。そして、当たり前のように健康な体でいられます(人によっては膝や腰を傷めますが)。日常生活の中で笑顔でいられる時間が増えます。
いいことばかりなのに、なぜ走らない人のほうが多いのか。
走ることに難しさはありませんし、構えることもでもありません。走るのが嫌いだという人がたくさんいますが、本質的に走るのが嫌いな人なんて世の中にはいません。
過去の嫌な思い出が走ることを拒んでいるだけで、本当はみんな走れる体と走りたい心を持っています。騙されたと思って、毎日ちょっとずつ走ってみませんか?最寄り駅から家まででもいいんです。
その延長線上に、会社から家まで走って帰れるというものがあるといいのですが、今はそこまでは望みません。ただ1人でも多くの人が走り出してくれればそれで十分です。
そして歳を重ねたときに、お互い元気な体を少し持て余しながら美味しいお酒で乾杯したいものです。
著者:Fielder編集部
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