ハダシスト流ランニングの基本

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昨日のブログで基本が大事と書きましたが、今日はランニングの基本について書いておこうと思います。とはいえ、ランニングには決まった形というのはありません。100人いれば100通りの走り方があります。

ですので、あくまでもわたしの考える「基本の形」だと思ってください。わたしは専門家でもありませんし、ランナーとしても優れているわけでもありません。

ですので、オリンピックに出た人やフルマラソンを2時間30分以内で走れるような人の言うことのほうが、確実に説得力はあります。もちろん、わたしの考え方がその人たちよりも劣っているとも思いませんが。

ランニングの基本はやはり姿勢と着地にあります。

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上半身をを少し反るようにして、お腹をやや突き出します。もしかしたら、突き出したままでもいいような気もするのですが、わたしは見た目が悪いので、そこでお腹を少しすくい上げます。

おへそを肩甲骨の方に引き上げる感じです。力はいれません。いずれも軽い意識の範囲内で整えます。そして、足はできるだけ体の真下で足裏全体を使って着地する。これだけです。

呼吸を鼻でするのか口でするのかなんてどうでもいいですし、腕振りもしたければすればいいと思います。わたしは不要だと思いますが、リズムを取る役割もあるので、止めたほうがいいとは言いません。

あくまでもこれが基本であって、どんなときでも足裏全体で着地するわけではありません。キロ3分台になればフォアフットになりますし、坂道を下るときには踵着地になります。

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そういう応用ができるのも、まずは基本の形があってのことです。

走り方ではありませんが、意識は腸に持っていきます。昔の人は丹田と呼んでいた場所に近いかもしれません。腸の神経細胞の数は犬の脳の神経細胞と同じくらいあり、思った以上に様々な判断を行えます。

脳で考えると無駄なことが頭に浮かんできます。意識を腸に持っていくと、走ることだけに集中できます。

基本的に地面は蹴りません。着地した瞬間に曲げた膝を伸ばして推進力を生み出し、その力で走りますが、これは人それぞれでいいかと思います。

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もっとも、足裏全体で着地したら地面を蹴ることはできないとはおもいますが。

足裏全体で着地して、そのままグッと押し出す感覚。これで、フルマラソン3時間20分を切るくらいまでは出せました。もちろん、それぞれ筋力が違うので、どこまで出せるかは人によりますが。

地面を蹴るかどうかはランニングフォームの問題ではなく、シューズのソール形状の問題です。蹴ることを推奨しているシューズで走れば蹴るしかありませんし、ナイキのヴェイパーフライのように、前足部に乗るだけでいいシューズもあります。

そうしたランニングシューズに合わせるというのも、基本が身についていれば簡単にできてしまいます。

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ただ、基本を身につけるのは本当に時間がかかります。基本中の基本が身につくまで2〜3年。それが本当に自分のものになるまでさらに何年もかかります。

別に基本なんてなくても走れますし、好きなように走ればいいと思います。でも、基本ができていないと間違った情報にすぐに騙されます。

先日RUNNING STREET 365でリーボックのフロートライドエナジーのレビュー記事を書きました。

そのときに、他の人がどういう印象を受けているのか、執筆後に調べてみましたが、ほとんどの人がメーカーの宣伝文章をそのまま評価していました。

「クッション性と反発力がある」と。

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わたしのファーストインプレッションは「無味なシューズ」でした。尖ったところがまったくなく、個性もなければ楽しくもなく、クッション性も反発力も感じません。

記事を読んでもらえればわかりますが、最終的にフロートライドエナジーの走り方にたどり着くのですが、今でもクッション性と反発力という表現の仕方は正しいとは思えません(面白いシューズで気に入ってはいますが)。

きっと自分で感じる力が不足しているんだと思います。だから「こういうシューズですよ」と言われると、そのまま受取ってしまう。プラシーボ効果によって、ありもしないものを感じてしまう。

基本ができていて、自分にとってのスタンダードな位置を把握して、そしてそこから自由自在に変化できるようになれば、シューズが本来持つポテンシャルに合わせた走りができます。

だからどうしたと言われればそれまでですが。

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基本がなければ応用はありません。基本がないものは崩れたときの被害が大きくなります。基本があれば、崩れたときにそこに戻ればいいだけです。

日々のトレーニングはその基本を体に染み込ますためのもの。基本の形の純度をどんどんと上げていくためにあるのだと、わたしは考えています。

自分なりの基本の形、自分だけの基本の形を見つけることができるかどうか。それができたとき、走ることが劇的に楽しくなってきます。

基本の形を身につけることは、ランニングの楽しさのひとつだと思って、気が向いたら沼にハマってくれればいいかなと思います。自分だけの基本の形が見つかりますように。


100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート
著者:松浦 弥太郎
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