マラソンにおけるコンディションづくりの重要性

どれだけいい練習をしても、疲労が残っていればマラソン大会でいい結果を残すことはできません。でも、何もしていないと不安になって前日に10km以上も走るようなランナーもいます。もちろんそれは百害あって一利なしなのですが、頭でわかっていても走ってしまうのがランナー。

ただ、マラソン大会で結果を出すには、最高のコンディションを作り上げておく必要があります。身体的なコンディションだけでなく、メンタルもいい状態にしておくことで、ようやく自己ベストを更新できる環境が整います。

今回はそのコンディションづくりの重要性について、お話していこうと思います。

目次

疲労とパフォーマンスのバランスを取る

いいコンディションの条件としては、まずは疲労がきちんと抜けていることにあります。ただし、すべての疲労を抜こうとすると、体のパフォーマンスが下がります。大事なのはこのバランスを取ることです。

パフォーマンスを落とさないようにしながら、疲労だけを抜いていく。言葉にするのは簡単ですが、これがかなり難しく、「パフォーマンスを落とさない」部分が引っかかって、ついついマラソン前日に走りすぎてしまいます。

このため、基本的にはマラソン大会1週間前に10km程度走って、そのあとは気が向いたときに30分ジョグくらいで十分だとわたしは考えています。それくら疲労というのは厄介で、真面目なランナーほど疲労を溜めやすい傾向にあります。

よく、トップランナーが「1ヶ月前に風邪を引いて、全然走れなかった」と言いつつ結果を残すことがあります。これは積み重ねてきたものがあれば、1ヶ月程度走れなくても、それほど走力が落ちることはなく、むしろ疲労が抜けていい走りができるという良い例です。

どれだけ努力をしたって不安が消えることはない

不安にならないためには、最大限の準備をすることが大切だと言われることもありますが、不安はどれだけいい準備をしても消えることはありません。限界まで努力したところで、不安というのは常にわたしたちにつきまといます。

マラソンのように、努力が数字として出てくるスポーツの場合はなおさらです。サッカーや野球のような球技で、自分の力だけでは結果を動かしようのないスポーツの場合には「やるだけやった」と開き直れるのですが、マラソンは「もっとできたのでは」という心理が働きます。

だからといって、もっと練習していたら不安がなくなったかというと、もちろんそんなわけではなく、それでも「もっとできたのでは」となりますし、今度は「あれだけやったのに結果が出なかったらどうしよう」という不安も湧いてきますので、マラソンは真剣に取り組めば取り組むほど不安は膨らみます。

人によってはそれをプレッシャーと感じるかもしれません。心理的に追い込まれて正しい判断ができなくなることもあります。

いかに開き直ることができるか。これがコンディションづくりをするときに、とても重要な視点になってきます。頑張っても頑張らなくても不安になるなら、ほどほどでやめておこうと開き直る。ランナーにはそれくらいの図太さが求められます。

特別なことはせずにとにかく寝ること

コンディションを整えるために、マッサージや整体に通ったり、カーボローディングをしたりする人がいます。それが自分のルーチンになっているなら、別に否定はしませんし、それによって気持ちが落ち着くならやってもいいかと思います。

でも寝る時間を惜しんで特別なことをするとなると、それはやめておくべきです。マラソン大会1週間前は、とにかく寝ることです。会社員であれば普段よりも1時間多く寝ること。朝に余裕があるなら、目覚ましをかけずに自然と起きるのがベストです。

これまで何度も話をしてきましたが、睡眠に勝る疲労回復効果はありません。そして、ほとんどの人が圧倒的に睡眠不足になっています。寝る時間を削ってでも走ってしまう人もいるかと思いますが、マラソン直前にすることではありません。

リカバリーにお金をかけるくらいなら、そのお金はマラソン後の打ち上げのために使いましょう。お金をかけたリカバリーで得られる効果よりも、ご褒美がぶら下がっている効果のほうがマラソンのタイムにはいい影響を与えます。

睡眠の質を上げるための環境づくりに投資しよう

リカバリーにお金をかける必要はないとお伝えしましたが、睡眠の質を上げるのにお金をかけるのはありだと考えています。例えば枕や布団などは好みがありますし、お金をかけるのは間違いではありません。わたしの場合には硬い床と首の隙間が埋まる程度の枕が好きなので、あまりお金はかかりませんが。

その代わりといってはなんですが、寝るときには2XUのコンプレッションカーフカバーを使っています。レビュー用にいただいたものなのですが、ランニング中にカーフカバーをするのが嫌いなので、リカバリー用に使ってみたらかなりいい感じで。

むくみがまったくなくなって、朝起きて「これ大丈夫か?」と思うほど足がすっきりしています。2XUに限らず、コンプレッションウェアはリカバリーや睡眠の質を上げるのに有効なのではないかと考えています。ただし、そういうものに頼らないで済むのが理想。

アイテムに頼る時点でどこか無理しています。でも、睡眠のための自分に合った環境を整えるのはとても重要なことだとは思います。マッサージに行くくらいなら、自分に合った枕を購入するほうがいいでしょう。足の疲労が抜けにくいならコンプレッションウェアもありです。

レース前のコンディションを上げたいという人がいれば、ぜひ2XUのコンプレッションも試してみてください。睡眠への投資については、また近いうちに詳しい記事にするとしましょう。

まとめ

レース1週間前に「やるだけやった」と開き直れるかどうか。ここが結果を出せるランナーと実力はあるのに結果が伴わないランナーの分岐点です。どれだけ正しくトレーニングを積み重ねても、コンディショニングで失敗したら元も子もありません。

パフォーマンスを落とさずに疲労を抜くというのは、専門家のサポートでもない限り難しいことなので、レース1週間前になったら追い込む練習はやめて、数日前になったら走りたくても30分以内で帰ってくるようにしましょう。

またリカバリーのためにマッサージを受けたり、サプリメントなどにお金をかけたりするくらいなら、睡眠環境の改善のためにお金をかけることをおすすめします。いい枕、寝やすい布団、そしてコンプレッションウェア。

室の高い睡眠を得て、万全の状態でスタートラインに立つようにしてください。

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