暑さへの耐性には個人差があり、自分の限界は自分で判断するしかない

最高気温が37℃を超えるような状況の中で、UberEatsの配達をしてきました。危険じゃないかと思うかもしれませんが、わたしにとっては「良くはないけど危険でもない」という感覚でしたので、いつも以上に水分補給を心掛けて続けました。

ところが途中でぐったりしている配達員や、UberEatsかどうかわからないけどバイクの配達員が道端でへたり込んでいたりするのを見て、人によっては危険な気温だったんだなと実感しました。そもそも配達員の数も少なく、耐えられないと判断した人も多かったのでしょう。ではなぜわたしは大丈夫だと思ったのか。

目次

暑さへの耐性は個人差がある

同じ気温でも人によって感じ方は違います。40℃のお湯で暑いと感じる人もいれば、42℃くらいでも問題なく入れる人がいるように、暑さや寒さに対する感覚は人によってまったく違います。辛いものが得意な人と苦手な人がいるように。

そして、同じように暑いと感じたとしても、どこを限界と感じるかも人それぞれです。これは肉体的な感覚ではなく、メンタルの部分が大きく影響します。メンタルが強いほうが暑さや寒さに耐えられますが、危険なのはこのタイプで、体は限界なのにメンタルで乗り切ろうとして倒れてしまう。

この国では我慢することや耐えることを美しいとする風潮がありますが、それは時として人を傷つける刃になります。我慢することや耐えることが美しいという部分は否定しませんが、自分の限界を超えて耐えることを「愚か」と呼ぶことに躊躇はありません。

それはともかく、暑さには個人差があります。少なくともわたしは今日の暑さを「やばい」とは思いましたし身体もそういう反応をしていますが「危険」だとは感じませんでした。失った汗を補うだけの水分補給はしており、なおかつ全力ではなかったので。

でもその気温でも倒れている人がいます。過信じゃないかと思うかもしれませんが、過信ではないと言い切れます。そこはわたしの限界ではないと、革新があったから配達を続けました。

37℃以上で「やばい」と感じた理由

昨日は配達スタートからすでに35℃以上あり、1kmもいかないうちに最初の「やばい」がやってきました。心拍数が普段よりも20くらい高くなっています。電動自転車なのでそれなりにサポートが有るのにいつもよりも高いわけです。

ただ高くても140くらいだったので許容範囲内。普段の配達では120以下なので高いのは高いけどフルマラソンの心拍数よりは低め。なので頑張りすぎなければ、心肺機能としては無理というほどではないと判断をしました。

気温が上がるのがわかっていたので、普段は途中でドリンクを購入するのですが、昨日は最初から麦茶を持っていて、信号待ちになるたびに一口ずつ飲んでいました。これもランニングで培ったノウハウですね。こまめな給水で体内から水分を抜きすぎない。

ただいつも以上に水分の減りも早かったので、ここでも「やばい」感じがありました。配達をしていても判断が少しずつ遅れているのがわかります。普段なら絶対にやらないような小さな判断ミスを何度か行ってしまい、頭がいつものように回転してないと気づいて、やはり「やばい」なと。

ただそれに気づける冷静な自分がいるというのが、危険な領域には達していないという判断にもなっています。どうもわたしは自分が思っている以上に暑さに体制があるようです。なぜ耐性があるのか、自分なりに考えてみました。

炎天下での運動経験は暑さへの耐性をつくる

わたしが最初に屋外スポーツを始めたのが小学校1年生のとき。そこから大学院を修了するまでの18年間近く、夏の暑い日も冬の寒い日も屋外で身体を動かし続けてきました。昔は今ほど暑くなかったと言われていますが、運動をしていたわけです。突っ立っていたわけではありません。

夏の甲子園で選手が熱中症になりにくいのも、暑さの中でトレーニングをずっと続けてきたからで、暑さに対する耐性があります。もし暑さに弱く体調を崩すようであれば、そもそもそういうタイプの選手は試合に出ることもできません。

だからわたしも大丈夫だと決めつけるのは過信です。わたしが大丈夫だと判断しているのは過去の実績からではなく、あくまでも配達をしている瞬間の自分の体の状態、メンタルの状態を総合的に考えてのことです。「炎天下で運動をし続けてきたから大丈夫」だなんてことは言いません。

でも、それが影響しているのは事実です。肉体的にも暑さに対してスムーズに順応でき、さらにメンタル面でも暑さで心が折れるなんてことはありません。炎天下で毎日のようにトレーニングをしてきたから、暑いだけではへこたれることはありません。

繰り返しになりますが、それだけを根拠に37℃の気温の中で配達をするというのは愚かな行為です。リスクが高すぎますし、ただの過信でしかありません。あくまでも大事なのは配達をしているときの自分の身体と心の状態です。

他の人ができても自分にできないことがある

わたしは耐性があるので、これくらいの気温の中でも配達できます。もちろん耐性だけでなく、それなりに頭もフル回転していますし、暑さ対策もしています。止まっているときは日陰に入りますし、こまめな給水もしています。身体に異変がないか、常に身体のセンサーをチェックしています。

配達でもダブルを受けないようにしたり(勢いで取ってしまったのもありますが)、心拍数が上がらないようにモニタリングしたりと工夫もしています。暑さへの耐性だけに頼らず、頭をフル回転させて暑さ対策をしています。

でも、そういう部分は周りからは見えないので、わたしが配達している姿を見ても頑張っている感はありません。むしろのんびり配達しているようにも見えるのでしょう。ただそれを見て「自分もできるはず」なんて考えないようにしてもらいたい。

これはUberEatsの配達だけではありません。昨日のような灼熱の日にグループで走っているランナーがいました。いろいろ巡るような遊びランだと思いますが、きっとSNSなどにもアップされるのでしょう。それを見て自分もできると思って外に出るのはやめてください。

他の人ができて自分にできないことなんて無数にあります。反対に自分にできて他人にはできないこともあります。自分にできないことがあるのだと受け入れること。他人は他人だと思うこと。暑さの耐性なんてなくても困りません。涼しい時間に走ればいいだけですから。

まとめ

他の人にできることが自分にはできない。そういうことで悩んでいいのは20代までです。その年代を過ぎたら、自分に何ができて、何ができないのかをきちんと理解して、自分の特性を活かした選択をする。それが大人というものです。

わたしは自分が特別ではないことは知っています。大勢の前に立つ人間でもありませんし、スター性もありません。でも、地道に積み重ねるのは得意です。暑さへの耐性もあります。自分の体との対話も得意としています。それでいてビビリなので無理はしません。

ただ37℃での配達はわたしにとっては危険ではない。これは確信を持って言えます。39℃くらいになるとどうなるかはわかりませんが。逆にまったくもって耐えられない人もいます。どちらが偉いというわけではなく、それぞれ違って当たりまえ。

暑さに強いなら昼間は短時間で稼いで、夜はしっかり休めばいい。暑さに弱いなら昼に休んで、夕方以降に粘り強く稼げばいい。大事なのは自分を知り、自分の特性を活かすこと。弱者が生き残るための知恵として覚えておくといいでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次