
ISO200 45mm(換算90mm)f2.8 1/250
詳細はこれまたRUNNING STREET 365で書きますが、久しぶりに大山山頂まで走ってきました。昨年は走ってないので、もう前回がいつなのか記憶にありません。今回はワークマンの走れるサンダルのレビューのために。本当は弘法山までの往復でお茶を濁そうかと思いましたが、やるなら振り切るべきと思い山頂へ。
サンダルのことはここでは触れず、久しぶりのトレランについて思うこと。UTMF2021が中止になりました。この2年間で1回も走れずに5万円溶かしたという人がTwitterにいて、「中止は残念」だけでは済まない雰囲気があります。悪天候の影響もあってまともに開催できた回数のほうが少ない。
運が悪かったといえばそれまでですが、こうなってくると運だけでは語れなくなってきます。FacebookもTwitterも前向きな声が多いのは鏑木さんの人柄によるものでしょうが、それだけでなんとかなるのはそろそろ限界かなとは思います。コロナだから仕方ないのはそうなんですけど、まぁ部外者なのであまり口は出しません。
それよりも気になったのが石川弘樹さんのTweet。
utmf2021の中止決定。開催はコロナ禍での一つの望みであったに違いない。中止は誰のせいでもありませんよね。全てコロナのせい。開催しようと発表し、準備がされなければ参加者の希望もなければスタートラインに立つことすらない。ここまでのトレーニング、準備はまた次に繋かるはずです。
— HIROKI ISHIKAWA (@Trail_El_Dragon) March 17, 2021
先に書いておきますが、石川弘樹さんの考え方を否定するものではありません。気になったのは「コロナのせい」という部分。中止になったのはコロナが原因ですし、きっとこれでみんなの気持ちも収まるんだと思います。じゃあコロナウイルスの立場はどうなるのでしょう。コロナウイルスはただ生きようとしているだけです。
新型コロナウイルスは人工的なものだとか、いろいろと噂もありますが、ウイルスというものは自然界に存在するものです。例えば山にいる鹿やリス、猿なども同じです。山そのものも自然界に存在するもので、トレイルランナーは自然を愛しているものだと思ったのですが、私たちの生活をめちゃくちゃにしたウイルスだけ悪者になるのはどうなんだろうかと。
別に新型コロナウイルスの味方をしているのではなく、丸く収まるならコロナのせいでもいいんです。でも「コロナのせい」で終わらせると根本的な問題解決にはならないですし、今後同じようなことが起きたときに、同じような状況になり経験をまったく活かせないなんてことになります。
自然界からしたら、悪者は私たち人間かもしれません。山を走りながらそんなことを考えたのは、山のあちこちに人間の手が入っていたから。ハイカーさんが歩きやすいように木の道を作ったり、崩れた段差を補修したり。それって人間のエゴなんじゃないかと思ったわけです。人が歩けば道ができる。すり減りもします。それが自然。
繰り返しますが石川弘樹さんの言葉を否定するわけではありません。この状況で流れを悪い方向に持っていかないために、あえて「すべてコロナのせい」と表現したのでしょう。大事なのは当事者です。それもUTMFだけでなく私たち自身のこと。なにかできないこと、上手くいかないことをコロナのせいにしていませんか?
それは問題を丸く納めるには1番簡単な選択肢です。でも、何も解決はしません。ころなのせいで収入が減った。コロナのせいで体重が増えた。コロナのせいで大会を開催できなくなった。たぶん、本質的な問題はコロナではありません。大抵の問題を生み出す鍵は自分の中、組織の中にあります。
私が上手にトレイルを走れなかったのは、コロナで自由に走れなかったから?否。走れなくなったのは自分が練習をサボったから。コロナ禍でも自己ベストを更新している人がたくさんいます。万里の長城マラソンが開催できないのはコロナのせい?それは事実かもしれませんが、参加者に不満が出るかどうかはコロナだけのせいではありません。
上手くいかないことのきっかけは新型コロナウイルスかもしれません。コロナさえなければ起きなかったことです。でもそれをまとめて「コロナのせい」にして解決したことにするのは違います。それは地球上で暮らす生物としての傲慢さですし、根本的な解決は何ひとつできていません。せめて自分のことだけでも「コロナのせい」にするの、やめてみませんか。
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