いわて盛岡シティマラソン2021が中止になるとの連絡がありました。想定はしていたので後は行くかどうかを決めるだけです。岩手には大切な人がいるので会いに行きたいけど、マラソン大会が中止になるような状況で行くのはどうだろうかと。新幹線は予約しておらず、宿だけ確保だったのでもう少し悩むとしましょう。
それはともかく、横浜マラソンの中止くらいからなんとなく嫌なことが頭をよぎっています。それはマラソン大会をそもそも開催するつもりなんてない大会が、いくつかあるのではないだろうかと。だったら募集開始しなければいいのではと思うかもしれませんが、世の中の大抵のことはお金儲けが絡んでいます。
誤解を恐れずに正直に思っていることを書きましょう。大会を開催しないのに募集するのは、申込手数料を徴収するためなのではないかという邪推。1万人参加の大会で手数料は5.5%。参加費が1.5万円なら825万円を集めることができます。それと大会ホームページの管理費なども発生します。それは大会側から管理者に払うものですが。
要するに大会の運営会社を救うための措置なんじゃないかと。全国のマラソン大会が滞りなく開催できるのは運営会社があるからです。この運営会社が倒産してしまったら、これから大都市マラソンはほぼ開催が不可能になります。そういう意味は日本のマラソン業界全体が困ったことになります。
だから運営会社にお金が流れる仕組みを作る。主催者である自治体はオンラインマラソンやホームページの更新で運営会社にお金を払い、それだけでは足りないので申込手数料を参加者からカツアゲする。勘違いしないでほしいのですが、別にそれを悪いことだとは思っていません(カツアゲと書いたのはネタのようなもので)。
それが本当だとしたら、むしろ上手いことやるもんだなと感心しています。これで運営会社が倒産せずに済むなら、必要悪とでも言うべきでしょうか。できることなら、本気で開催するつもりだったなんてことは言わないでもらいたいくらいです。もちろん開催できる可能性も探ってはいたのだと思いますが。
ただ、この流れで募集を再開した大会がすべて中止になったら、これはかなり大変なことになります。ただでさえ、マラソン大会に人が集まりにくくなっています。マラソンブームはもう完全に下火で、マラソン大会を走りたいという人がどんどん減っています。少なくとも「しばらくいいかな」という人が多数。
手数料をカツアゲして運営会社を生き延びさせたとしても、そもそもマラソン大会で稼ぐことが難しくなります。もちろんそれも想定してはいるのでしょう。運営会社の人員整理も進めているのかもしれません。マラソン業界が縮小していくのはもう避けられない状態で、現在再構築といったところでしょうか。
もちろん私の妄想でしかありません。ただ、私がその立場にあったら、そういうことをしてもおかしくないかなと。そういう筋の通らないことができない性格だからフリーランスになったわけで、その立場になることは100%ないわけですが、仮にそうだったらという話です。
だとしたら、これは1つのマラソン大会だけではなく、マラソン業界全体のコンセンサスが取れていることになります。そうなるとどこかに頭がいるわけです。コロナ禍における主要マラソン大会を管轄している頭がいるか、もしくはその代表者同士で会議でもしているか。妄想なので物語にしたら面白いかもしれません。
でも物語にするには、この状況を買えられるヒーローが必要で、現実にはそのヒーローが出てくる余地がありません。運営会社が潰れるか、少しでも資金面でのサポートをして生き残ってもらうかの2択。第3の選択肢を示すことができれば、物語は成立するのですが、私にはその想像力が足りていません。
いずれにしてもいわて盛岡シティマラソン2021は開催されません。手数料は運営会社に入ります。それが何を意味するのかはそれぞれが考えてください。そして運営会社も潰さず、新手のカツアゲみたいなこともせず、日本のマラソン業界の未来を潰さない方法を考えてみてください。それは次の時代のスタンダード、新しい事業を始める種になるかもしれません。
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