自分の体を自分の思うように動かせないことに危機感を持ったほうがいい

日曜日の夕方、久しぶりにインターバルをしてきました。400m×10本だったのですが、アディゼロタクミを履いたのもあって、かつて出せなかったスピード領域をキープできました。走力をは確実に落ちているはずなのですが、部分的には走れる体になりつつあるのかもしれません。

VJCで森脇健児さんがゲストランナーとして呼ばれていましたが、かつてのようなキレがないように感じました。そりゃそうですよね、森脇健児さんも55歳ですので、かつてのように走れるわけもありません。ただそれは私も同じことで、人間である以上、加齢には抗えません。

では加齢に抗うことは無意味なのかというとそうでもなく、しっかりと筋トレを続けていれば、少なくとも50代のうちは若い頃と同じ走りはできます。筋トレの必要性を理解していない人が多いことから、筋力低下が軽視され、ただ歳をとったことだけが、走れなくなった理由にされているわけです。

1週間に1回の筋トレで、30代の筋力はキープできます。たったそれだけなのに、やらないで、走らなくなったことを加齢のせいにするのは賢い判断ではありません。そして筋力を維持できれば、あとは経験が活きてくるので、まだまだ速くなれます。実際に60代で初めてサブ3を達成した人もいます。

筋トレはとても地味なトレーニングですが、正しく行えば、ランニングだけでなく日常生活でも疲労しにくくなったりしますし、体が動くから活動的でいられます。別に筋トレ原理主義者ではないので、ここで万能性を説明するつもりはありません。ただ、やればやるだけ結果につながります。

先日、プロ・フィッツ杯の取材に行ったときに、開催されていたランニングクリニックを見ていたのですが、中級者クラスのほとんどがドリルと呼ばれる動きを正しく行えていませんでした。自分が思うように体をコントロールできないわけです。そこそこ走れる人でも、体に軸がなくおかしな動きになっています。

やったことのない動きだから仕方がないという考え方もありますが、そこそこランニングをしている人でも、自分の体を自分の思うようにコントロールできないというのは笑いごとではなく、そこそこ深刻に考えなくてはいけないことです。それはマラソンのタイムが落ちることより深刻なことです。

自分の思うように体をコントロールできないということは、たとえば走っていて膝に違和感があったときに、走りながらそれを治すということができないということです。いや、そんな人間にことできるのか?と思うかもしれませんが、私はそれが「普通」です。違和感があれば走りながら治します。

そういうのは体の動きを意識して、経験を積んでいけば誰でもできるものだと思っています。別に特殊技能ではありませんし、実際に私がそれをやっているわけですから。ただ、ものすごく時間がかかります。10年とかそれ以上とか。勘のいい人なら数年でマスターするかもしれませんが、私のようは普通の人なら10年。

これは筋トレよりもさらに地味な作業で、本当に前に進んでいるのかわからないスピードで習得することになります。だから誰にでもおすすめしたりはしません。でも、習得すれば40代で衰えを感じたりはしなくなりますし(リカバリーに時間がかかるのは回避できませんが)、まだまだやれるって思えます。

かつてサッカーの三浦知良選手が40代でも体のポテンシャルは上がっているというようなことを言っていましたが、その年齢になってみて、同じことを実感しています。まだまだ速くなれますし、挑戦し続けてもいいと思える動きができます。だからVJC大阪大会に向けてトレーニングをスタートしたわけです。

いずれ走れなくなる日は必ずやってきます。だけどそれは今ではない。だったら年齢を言い訳にせずやれるところまでやろうかと。サブ3は今のところ興味ないので、目先の目標は階段垂直マラソン。その先にフルマラソンがあるかもしれませんが、そうなったときに考えます。

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