自分の体をコントロールする方法【最も重要なのは感じ取ろうとすること】

昨日のブログで、自分の体をコントロールできるようになることの重要性を書きましたが、Twitterで「どうすれば自分の体をコントロールできるようになるのか」と聞かれました。Twitterの文章量で書ききれる内容ではないため、ブログの方でまとめることにしました。

ただ、これは私なりのやり方であって、人によって自分の体をコントロールするためのアプローチの仕方が違います。たとえば武井壮さんも同じようなことを言っていますが、きっと私と武井壮さんではアプローチ方法が違うので、ひとつの例として参考にしてもらえればと思います。

目次

繰り返し動作で体に覚えさせることの限界

まずは私たちが運動などでひとつの動きを習得するために、どのようなアプローチをするかについて説明します。一般的な考え方は、同じ動作を繰り返すことによって体に覚えさせる方法です。野球の素振りやサッカーのパス練習がこれにあたります。

何度も同じ動作を繰り返すことで、頭で考えなくてもそのとおりに動けるようになります。ランニングもこの考え方が基本というか、同じ動きを何時間も繰り返すランニングこそ反復練習の象徴です。長い時間をかけて効率的なフォームを体に染み込ませていく。

この方法には才能は必要なく、継続することだけが重要になってきます。そういう意味では誰でもできる技術の習得方法で組織の底上げにはこれほど手っ取り早い方法はありません。おそらく軍隊の訓練方法からの流れなのだと思います。

軍全体のちからを底上げしたり、子どもたちの運動能力全体を向上させたりするには、同じ動作を繰り返えさすのは効率的です。ただし、正しい動きを教える人がいることが前提になります。ランニングのような独学で走り始める競技の場合、多くの人が間違った走り方を繰り返すので、間違った走り方が定着します。

また、覚えた動きにちょっとアレンジを加えようとすると、途端に動きがぎこちなくなります。覚えた動き以外できないわけで、ちょっとした調整やアレンジに対応できないわけです(競技だけを考えれば調整もアレンジも必要ありません)。

自分の体をコントロールするというアプローチ

私もかつては繰り返すことで動きを習得するものだと考えていましたが、最近のアプローチ方法は自分が理想とする動きをイメージして、そのとおりに体を動かす方法に変わっています。最大の理由はそれができるようになったからですが、どうすればできるようになったかは後ほど話します。

この方法は文章にするのはとても簡単で、上手い人の動きを目で見て、筋肉をどう連動させているかをイメージし、自分の体も同じように動かすだけです。骨格や可動域の問題で100%真似できるわけではありませんが、大抵の動きは再現できます。

上手い人の動きを再現するわけですから、当然それなりの結果が出ます。この方法のいいところは、上手い人の動きを見なくても、自分の脳で「こうやれば上手くできる」がイメージできれば、その通りに動けることです。

自分の意思で体をコントロールできるから、膝の外側に違和感があったなら、その原因をイメージして、そこから脳内で修正のシミュレーションを行い、そのとおりに体を動かせば違和感も痛みもなくなります。ただ、それを無意識の領域でやっていることも多々あります。

裸足ランニングとピラティスがすべてを変えた

私が体をコントロールできるようになった要因があるとすれば、裸足ランニングとピラティスです。裸足ランニングでは足裏に刺激がダイレクトに入ってくるので、繰り返していると電気信号に敏感になります。最初は足裏だけですが、それこそ繰り返しているうちに足裏以外も電気信号を上手く拾えるようになりました。

そしてピラティスですが、まずは体幹が整ったのが大きく、自分の基準位置が定まりました。基準位置があるというのは自分の体をコントロールする上でとても重要なことで、これがないと正しく体をコントロールすることは不可能です。

機械屋的な表現をすれば「原点復帰」。体に軸がない人には原点がないから、10進んでから原点復帰するために10戻そうとしても、どこまで戻せば正しいのかわからず、自分なりに原点だと思ったところが1だったりするわけです。

そこでまた10に行こうとすると、自分は0にいるつもりなのに1にいるから、10進んで11にいることになります。このように原点がない人はどんどんズレが大きくなっていくわけです。軸があって原点復帰できれば、常にリセットできるので正しく動けます。

ではピラティスをやれば誰でも体をコントロールできるかというとそうでもなく、これは誰を先生とするかがとても重要になります。運動としてピラティスを教えている人だと、繰り返し動作で動きを覚えていくことになります。

私の先生は体の連動をかなり重視して、呼吸方法はもちろん心のあり方まで考えてレッスンをしてくれたので、自然と体と対話する習慣が身についていました。同じ動きをしたときでも先週と今週では感じ方が違い、その原因はどこにあるのかまで考えることで、こちらも電気信号の読み取りがうまくなっていったわけです。

何度もトライアンドエラーを繰り返して理想に近づける

まずはどんなアプローチでもいいので、体の電気信号をきちんと受け取れる体になることが重要です。そのためには様々な刺激を入れるのがよくて、私の場合にはそれが裸足とピラティスだったというだけのことです。

なので人によってはヨガでもいいですし、水泳でも自転車でもいいんです。様々な刺激を与えて、なおかつその電気信号を感じ取ろうとする姿勢が重要になります。この姿勢、この意識がないといくらやっても自分の体をコントロールできるようになりません。

ただ泳ぐだけ、ただピラティスの動きを繰り返すだけだと意味がないんです。ひとつ動きをしたときに、どこが伸びて、どこに痛みがあるかなどを意識的に感じるようにして、次は少し動きを変えたときに、伸び方や痛みがどう変わるかを考えます。

そういうことを10年もやっていれば、トライアンドエラーを繰り返していれば、あたり前のように体をコントロールできるようになります。

もうひとつ大事なのは、繰り返し運動で動きを習得しないように意識することです。このため同じランニングシューズばかり履かないことや、同じコースばかり走らないことも大切です。常に適応が求められる環境を用意することで、体をコントロールする意識が高まります。

まとめ

自分なりにまとめてみましたが、あまりまとまってないし要領を得ない内容になったかもしれません。なんせ感覚的にやっているところも多いのでどうしても、文章にするのが難しいというか、言い方は悪いのですが「なぜできないのかわからない」が正直なところ。

  • 裸足ランニングやピラティスなどで体にさまざまな刺激を与える
  • ピラティスや体幹トレーニングなどで体の原点を作る
  • 意識して電気信号(筋肉の反応)を感じ取る
  • 繰り返し運動で動きを習得しないようにする

さらにまとめるとこんなところでしょうか。これを10年続けられるかどうか。それも義務的ではなく、自分でトライアンドエラーを繰り返しながらです。もっとも勘の悪い私で10年ですので、他の人は3〜5年くらいで習得するかもしれません。

ただ一朝一夕でできることではないので、ライフワークとしてやってみようと思うなら試してみてください。ランレコードやランウェイの練習会に来ていただければ、もう少し具体的な説明ができるかもしれません。時間がありましたらぜひ。

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