
北海道マラソンの記事とワークマンの記事が重なって、一昨日はRUNNING STREET 365を立ち上げてから最大のPV数になりました。記事は足で稼がなくてはいけないと昭和の時代から言われていますが、少なとも私は令和の今になってもそのタイプのようです。
記事の人気にあやかって後付けであれこれ書くのは無粋なのであまり乗り気ではないのですが、ひとつだけ私なりの考えを書いておこうかなと。まず結論から言えば、北海道マラソンが苦しくなったのは100%ランナーに責任があります。
誰も悪くないと書きましたし、それは事実です。誰かが悪いということはありません。でも、誰に責任があるかというとそれはランナーということになります。だって運営に天気は変えられませんから。もし落雷で誰が被害にあっていれば、その責任は運営にありますが。
想定外の暑さであり、マラソンをするのには適してない気温。このときランナーに与えられた選択肢は2つしかありません。ひとつはスタートラインに立たないこと。すなわちDNSです。もうひとつはペースを落とすこと。タイムは無視して走ることです。
その暑さに見合うトレーニングをしてきたなら別……と言いたいところですが、プロや実業団のランナーを除いて、タイム狙いは諦めることです。「自分はちゃんと走れたけど」という人もいると思います。でもはっきり言います。それは運が良かっただけのこと。
人間の体がタンパク質で作られていて、電気信号で動いている以上、あの環境でタイム狙いをしたら誰だって倒れる可能性があります。もっとペースが速い人ほど空冷効果が高くなりますし、走っている時間が短いのでトラブルを起こす確率は下がりますが。
それはともかく「暑ければペースを落として走る」が基本です。ここで間違ってはいけないのが「暑くてペースが落ちる」とは違うということ。自分でコントロールしてペースを落とせれば、あれくらいの気温なら大きなトラブルを抱えることはありません。
もちろんきちんと給水をしていればということになりますが。ただ、どれくらいペースを落とせばいいのかわからない人の方が多く、そもそもゆっくり走るべきということを理解していない人もいます。ここをどうするかがメディアがやらなくてはいけないこと。
RUNNING STREET 365は「北海道マラソンが大変だった」と伝えましたが、それもメディアとしてひとつの役割。でももうひとつ、暑い気温の中をどう走るかということも伝えるのがメディアの役割です。当然、DNSするということも含めて伝える必要がありますが。
たとえば「手のひらを冷やす」というのがひとつで、他にはドリンクを持って走るというのもひとつ。走るなと言っても走る人がいて、そういう人を「勝手にしろ」と拒絶するのではなく、こうすればリスクが減ると伝えることもやらなくてはいけません。
そういう意味では、今回の北海道マラソンに対する情報発信は片手落ちであり、決して褒められたものではありません。でも、夏のマラソンはこういうこともあると伝えられただけでも、何もしないよりも全然いいのですが、情報発信に「これでいい」はありませんので。
いずれにしても、来年の夏前には夏マラソンの走り方コラムを書かなくてはいけませんね。夏マラソンは自己責任であり、しっかり準備をすることと伝えるだけで、状況は随分と変わったはずです。どれくらいの人数が読んでくれるのかは分かりませんけどね。