いわて盛岡シティマラソンに出場するため、伊豆高原から盛岡に向かう。驚いたことに2回の乗り換えで行けてしまう(約5時間もかかるのだけれども)。この半年、よく移動したと思います。北海道と鶴巻温泉を毎月往復して、今は伊豆高原と鶴巻温泉を毎月移動。
さらに東北や中国、台湾にも行くことになっています。こういうことができるようになったのもマラソンのおかげで、めんどくさがりな私が大切な人たちに会いに行くのにマラソンというのはとても都合が良く、最近は走るのはおまけのようになっています。
安定しない天候でも目標はサブ3.5
いわて盛岡シティマラソン当日の天気予報は曇。最高気温は13℃となっていて、絶好のマラソン日和と言いたいところですが、夏から急に冬になったようなもので、しかも太陽が顔を出したかと思ったら、雨が降ってきたりする不安定な気候。
唯一の救いは風がそれほど強くなかったということくらいでした。寒さに耐えられなくなりそうということで長袖のインナーを着込んで、さらに手には軍手の完全防備。とはいえプランを変えるほどではなく、目標はサブ3.5に設定しました。
ただ、いわて盛岡シティマラソンは前半に混雑するので、そこまでは流れに乗りながら。Bブロックで号砲に合わせてタイム計測を開始したのもあり、最初の1kmは6分2秒。次の1kmは5分5秒で、いきなり1分11秒の負債を負うことに。
ただ混雑エリアを抜けてからはキロ4分50秒前後で走れたので、ゆっくりと負債を返していけばいいと自分に言い聞かせます。ただ25km手前の坂道までに、サブ3.5のタイムにまで追いついておきたいという気持ちがあって、少しだけ焦ります。
思い返せば、ここでもう少し大人の走りをしてペースを抑えるべきでしたね。最後まで走り切るだけの持久力もない状態ですので、スタート直後の負債は40kmかけて返せばいいだけ。そう割り切ることができれば、結果は少し違っていたかもしれません。
ペースランナーに追いたときにサブ3.5は無理と悟る
さらに失敗だったのが折り返しのタイミングでサブ3.5のペースランナーが目に入ったこと。「この集団に追いつかなくてはいけない」という気持ちから、さらに少しペースが上がります。ログを見たらキロ4分41秒で走っている区間があります。
ただ、ペースランナーに追いつく前に左足が痛み始めます。そして20km手前でリタイアしたほうがいいかもなんて考えが頭をよぎったのですが、ここでリタイアしても回収バスが来るまでに時間がかかりそうだと思って、本当に走れなくなるまで粘ることに。
そしてなんとかペースランナーに追いついて、その後の中間地点では1時間43分10秒。Fビレッジハーフマラソンのタイムを超えています。やっぱりマラソンって体重と筋力ですね。体が重くて筋力がないと思うような走りにはなりません。
ここからはしばらくペースランナーの集団に引っ張ってもらうことに。この先の坂道を1人でペースを落とさず淡々と走れる自信がなく、集団の力を使って登りきろうかと。結果的にその作戦は成功したのですが、その瞬間にサブ3.5は無理だと悟りました。
急激に空腹感が強くなり、グリコーゲンのタンクがエンプティーランプ点滅状態。ここで作戦を切り替えます。
28km地点から練習に切り替えて自分のペースで走り出す
練習不足でサブ3.5は無理。だったら30km走のつもりで走ろうと決めた私は、レースの2/3となる28km地点でペースランナー集団の前に出ます。引っ張ってもらうのは楽ですが、それだと自分の練習にはなりません。自分のレースとも言えません。
30kmまで走って、あとは粘れるところまで粘る。そこでレースが終わったとしても、今の自分の限界が見えるほうが愛媛マラソンにつながります。さらに31km地点には下り坂があり、ペースランナーについていくとブレーキをかけることになりそうだったので。
ただ結果的にはこの下り坂ですべてのグリコーゲンを使い切るような形になり、37km地点の手前で足が完全にストップしてしまいました。どこかで走れなくなることは最初から想定していたので悔しさはありません。むしろ今の走力では37kmまで走れるとわかったことが収穫。
ここから愛媛マラソンに向けて残り5kmを走り切る練習をすればいいだけです。それはそこまで難しいことではなく、課題も明確です。だから足が止まったのが37kmだったことに少しだけ安堵しました。もっと走れなくなっていると思っていたので。
ただ本当に大変だったのはここからでした。
残り5kmで万里の長城マラソンなみの地獄を見ることに
あと5kmなら歩いてでもなんとかなると思ったものの、グリコーゲンを使い切った両足の太ももが痛みで硬直してしまい、本当に歩くことしかできません。こうなると足以外に貯めてあるグリコーゲンを回して貰う必要がありますが、効率はよくありません。
少し走れるようになったらジョグをするわけですが、1kmもしないうちにまたグリコーゲンを使い切るわけです。そんなことをしているとまったく進まないんです。作戦変更を後悔はしてませんが、前に進まないことが本当にもどかしい。
ここまで足が駄目になるのはかつての万里の長城マラソン以来です。ウルトラマラソンでももう少し足が動いていました。ただ、万里の長城マラソンを経験しているので、耐えればなんとかなることは知っています。進んでないように思えてもゴールは確実に近づいています。
そしてなんとか3時間45分46秒(ネットタイム:3時間45分7秒)ゴール。以前のブログで「3時間45分が落としどころ」と書いたのですが、まさにその通り。これが今の実力で、ここから愛媛マラソンまでに15分以上縮まなくてはいけません。
ただ、やるべきことははっきりしています。きちんとトレーニングを積めればまず間違いなく大丈夫。今回のレースで体もフルマラソンを思い出してくれたはずですし。まずは今週末の万里の長城マラソンに向けてしっかり体を休めたいと思います。