北京マラソン2014の旅〜やっぱり北京が好き!〜(3日目)

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北京マラソンを終えた最終日の朝。想定以上の筋肉痛がやってくる。ベットだから起きれたようなものの家の布団だったらゲレンデ逆走マラソンの二の舞いだったのは間違いない。フルマラソンでここまで筋肉痛が残ったのは初めてのフルマラソン以来だろうか。朱さんと合流する約束がなければ間違いなく遅くまで寝ていただろう。フライトは15時過ぎなので午前中は観光しなければもったいないと思うのは貧乏症だろうか。ホテルのプールサイドでゆっくりというのに憧れるが、あいにくそんなホテルに泊まったこともなければ、性格上ゆっくりすることが苦手なのだ。

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いつものお店で肉まんとお粥の朝食を済ませて、向かうは潘家園。中国最大の骨董市場だと思ってもらえばいい。朱さんいわく、欧米の観光客を連れてくるとものすごく喜ぶのだとか。わたしはあまりモノを買わないのだが、来年の万里の長城マラソンで観光案内をするときの引き出しがひとつでも多いほうがいいと思い、同行してもらうことにした。中国の骨董というのも気になったりもする。宋の時代のものとかもあったりするのだろうか。北方謙三さんの水滸伝好きとしては梁山銭でもあると面白いのだが、それはまぁ作り話なのであるわけがない。

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地下鉄を乗り継いで10号線潘家園駅下車。かるく通勤時間にぶつかってしまったのか、途中で何度か満員電車になったが北京の人も日本人と変わらず満員電車に乗っているんだと思ったらちょっと笑える。文化の違いはあれど北京ほどの大都会になるとやってることはさほど変わらない。北京の地下鉄がどこからどこまで乗っても2元(32円)程度というのもあるが、北京市民にとって地下鉄はなくてはならない交通の足なのだ。

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潘家園駅のすぐ裏手が骨董市場になる。とにかく広い。北京はなにかと広かったり大きかったりするのはなぜだろうか。ワンブロック歩こうと思ったら1キロ以上歩くこともざらにある。

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月曜日の朝ということで、売り手も買い手もまだまばらである。土日になるとものすごい活気になるのが容易に伝わってくる。きちんと建屋に入ったお店もあるのだが、基本的には日本の骨董市のように一人あたりの区画が決まっていてそこにお店を広げている。多いのは石を売る店だ。わたしは石に興味が無いのだが、色といどりの石が売られている。きっと女性なら喜ぶのだろうが、どれが価値があってどれが安物なのかすらわからない。それは石に限ったことではなく、そこにあるすべてのものの適正価格がわからない。

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石が売られているブロックとは反対側に行くと青空市場と古書のエリアがある。青空市場は日本のフリーマーケットに近い感覚て、石や陶器に比べてとっつきやすい。価値なんてほとんどないのだろうから、気に入ったものを納得した値段で買えばいい。そして中国人の朱さんが説明をしてくれるのでわかりやすい。配給時代の引換券のようなものも売られている。これがないとお米も買えないし布も買えない。現存するのは布の引換券が多く価値が低く、お米の引換券は数が少なく価値が高いそうだ。そりゃそうだろう。布がなくても生きていけるが米がなければ生きていけない。

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そういう時代がほんの30年前だったのだ。中国の急成長をあらためて感じずにはいられない。

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古書のエリアも興味深い。もちろん読めないのだが、朱さんが子供時代に読んでいた本がたくさんあり、朱さんのテンションが上がる。朱さんが購入したのは子供時代に持っていたという西遊記。わたしも同じ本を一冊もらいました。これはわたしの宝物です。古書で1冊30元(480円)だが元値は0.11元(2円)になる。古書とはいえ240倍のインフレである。

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わたしが個人的に買ったのは古銭。「光緒元寶」と呼ばれるもので清時代末期に作られた銅貨だ。光緒帝は清11代のの皇帝で、西太后の甥っ子であり側室は井戸に投げ込まれて殺害された珍妃だ。蒼穹の昴を読んだことがある人には特に思い入れのある時代だろう。その時代の硬貨を手にしたのは偶然か必然か。惹かれるものがあり、手にしたのがこの光緒元寶なのだ。これはわたしのお守りとして大切にしたい。

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ひと通り骨董市場を楽しんで、空港に向かう。朱さんとランチをしながら最後の打ち合わせ。今回の北京はこの打ち合わせが最大の成果だろう。大切な気づきもあった。方向性も明確になってきた。3日間、みっちり話を出来たことがやはり大きい。来年の万里の長城マラソンに向けてモチベーションがかなり高い状態で帰国となった。

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今回はこれまでにない形で北京と向き合うことが出来た。これで9回目の北京になるが、いつも新しい一面を見せてくれる。また別に書くことにするが、今回は特に中国人のマナーや気遣いが素晴らしかった。日本ではあたり前でも中国ではこれまで考えられなかったことが次々と起こるのだ。それが良いことか悪いことなのかはまだわからない。ただ、現状維持では留まらない北京という街がさらに好きになったのは間違いない。次に戻ってくるのは来年の4月末。北京の街はいったいどんな顔を見せてくれるのか楽しみで仕方ない。

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