大正ロマン漂うノスタルジックな銀山温泉に行ってきた

大正ロマンの漂う銀山温泉の街並み

大正ロマンの漂う銀山温泉の街並み

国内もいろんなところに行っているので、わりと観光地を知っているつもりだけど、実際はまだまだ知らないところのほうが多いんだよね。銀山温泉なんて聞いたこともなかった。おしんの舞台になった温泉地だからまったく聞いたことがないわけはないんだけど、37年間生きてきてまったく接点がなかった。ところが東北の人だとだいたい知っているらしい。おいらは毎度おなじみの楽天トラベルでひがしねさくらんぼマラソンの前泊用に何気なく予約したんだけど、みんなが「いいところですよね」って言ってくれるのだ。

セピア色がよく似合う街並み

セピア色がよく似合う街並み

何気なくとは言うものの、もちろん多少の下調べはしたつもりだ。蔵王にするかかみのやま温泉にするか悩んでいたんだけど、銀山温泉のHPを見て即決。東根温泉や天童温泉はマラソンランナーの予約で埋まってしまった結果そこにたどりついたわけやけど、むしろ銀山温泉で良かったと感じている。よく部屋に空きがあったとさえ思ってしまうほどいい温泉地だった。

銀山時代のトロッコの名残?

銀山時代のトロッコの名残?

銀山温泉は名前からもわかるように江戸時代は銀山として有名で、銀山が廃山となったあと温泉地として盛んになった。明治時代にも湯治の湯として継続していたが、大正二年の大洪水でほとんどの温泉宿が流されてしまった。その後、昭和になり高温多量の湯を湧出させ、尾花沢からの道路も整備されたことで温泉客が戻り始めた歴史を持つ。おしんの舞台としては、おしんの母親が芸者として出稼ぎに来ていた温泉街として世に知られるようになった。

土曜の夜は花笠おどりが見れる

土曜の夜は花笠おどりが見れる

おしんの影響で山間の小さな温泉街が有名になり、全国から観光客が集まり始めたそうだけど、それを一時のブームにせずに街全体で温泉街を盛り上げようという空気に満ちている。作られた大正ロマンの雰囲気が漂う街だけど、作られた街でもけっして嫌味ではない。その雰囲気を活かすことを考えに考えて、銀山温泉にまた戻ってきたくなるような企画を行ったりしている。おいらが泊まった土曜日の夜は花笠おどりの披露があった。夜の八時半からなので、その時間になると閉まっていたお店がまた開店して観光客を楽しませてくれたりしている。ちなみに温泉街の朝も早い。七時には開店しているお店もある。

小さいけど豪快な滝

小さいけど豪快な滝

銀山跡も本当ならものすごい価値のあるものだと思うんだけど、銀山がでしゃばることもなく散策路の一部として銀山がある。滝もあったりして、すべてがもっともっと主張してもよさそうなのに、すべてが主張し過ぎないように感じるのは雪国気質からくるものなのかな。冬の寒さをじっと耐えるために必要なのは主張ではなく協調なんだろうね。マラソン大会でも感じたけど、山形はものすごくバランス感覚が優れているように感じるのはおいらだけだろうか。

おいらが泊まった酒田屋さんは少し古い感じがするお宿。そのぶんきっと料金が安いんだけど、安さよりも旅館の人たちの暖かさが何よりも最高のおもてなしだった。アットホームさが売りなんだけど、本当にアットホームでそれでいてサービスも馴れ合いにならないようにきちんと線引をしている。朝ごはんはマラソン大会に出る都合で食べられないと伝えると、朝早くの出発にもかかわらず、おにぎりを用意してくれました。きれいでおしゃれな宿に泊まりたいなら他の宿がいいかもしれないけど、おいらたちには酒田屋さんがぴったりでした。

川沿いの足湯がのんびりスポット

川沿いの足湯がのんびりスポット

温泉は…めっちゃ熱いです。でもかなり気持ちいい。食事前と朝に入ったけど、朝風呂は時間があればいつまでも入っていたかった。今回は6月だったけど、冬に行くと体の芯からあたたまるような感じになるんだろうな。銀山温泉には公衆浴場もあるし貸切風呂もあるので、時間がある人は宿のお風呂以外も楽しんでみるといいかもね。入っていないのでなんとも言えないんやけどさ。酒田屋さんの前には足湯があって川を眺めながらゆっくりできてそれもまた風情があっていい感じだ。ゆっくり時間があるときにもう一度行きたいねぇ。

食事は宿でそれぞれに特色があるんだろうけどおいらたちは「名湯の旅♪源泉掛け流し温泉&尾花沢牛!1泊2食付【夏得】」プランだったので、メインは尾花沢牛!山形というと米沢牛ばかり注目されるけど尾花沢牛も負けてない美味しさ。少食の友だちの娘がご飯をおかわりするレベル。ご飯そのものもさすが米どころだけあって美味しい。朝のおにぎりもだけどとにかく米がうまい。きれいな水で育ったお米をきれいな水で炊けばそりゃ美味しくなるよね。マラソンの参加賞のおにぎりも美味しかったもんなぁ。

尾花沢牛は美味しすぎて撮り忘れた…

尾花沢牛は美味しすぎて撮り忘れた…

美味しいのはお肉だけではなくて川魚も美味しいだけじゃなくて山菜もクセがなくて美味しい。マラソン前日にもかかわらず温泉街で買った日本酒がすすむこと…(笑)これはもうマラソンとは別枠で来なきゃいけないねぇ。朝ごはんを食べられなかったことが本当に残念でしかたない。

山奥で簡単に来ることができない温泉街だけど、それだけに時間をかけてでも行きたい温泉街。こういう場所に出会えると本当に嬉しくなる。そしていいなと思ったものを、こうやってブログを使って多くの人に知ってもらうことがおいらの役目だ。もし山形に行くことがあったら銀山温泉を候補に入れてみてほしい。いや、銀山温泉に行くことを目的に山形を訪れてほしい。あれやこれやと予定を詰め込みすぎず、一日温泉街でゆっくりするぐらいの余裕を持って行くことをおすすめする。

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