変化する台湾:現地に行き自分の目で確かめることが大切

日本国内で現金を使うのは飲み会くらいで、中国で海外でのキャッシュレスに慣れたこともあって、台湾で現金を出すのがなんとなく煩わしく感じていたのですが、あらためてキャッシュレスを意識してみると、Apple Payが使えて交通カードも使えます。

交通カードは現金でのチャージが必要ですが、使えるお店が多いので便利。ただ円安や物価高もあって、台湾を満喫するには現金はできるだけ使いたくないもの。値段を気にして買い控えるとか、食べたいものを諦めるとかもったいないじゃないですか。

もちろん分相応なものしか買ったり食べたりしませんが、今の台北は金額を換算すると二の足を踏んでしまいそうになることが多々あります。それでも昨年よりも人がたくさん出歩いているようなので、景気はいいのかもしれませんが。

ただ、心なしか台湾の中国化が進んでいるようにも感じます。レトロブームなのかもしれませんが、もう少し服装などがハイセンスだったように感じるのですが、今の台北ではそれをあまり感じないどころか、むしろダサさを感じます。

色使い、服の種類が10年前の中国のようで、「こんなんでしたっけ?」と少し戸惑っています。今度の選挙は親中派が勝ちそうとかいう話もあり、これまでにない流れがあるのかもしれません。こういうのは台湾で暮らしてないとわからないですね。

ちょっとセンシティブな話なので、台湾の友人に気軽に聞いたりできない話でもあります。反対に同じようなことがあったときに中国人の友人には聞きやすかったりします。中国は国全体の方向性が明確なので、センシティブになりにくいところがあります。

別にどちらがいいという話ではなく、あえて言うなら、アジアで友人ができたなら、その相手の国の歴史や現在の立場を学び、空気を読んで言っていいことか、悪いことかの基準を自分なりに作ることが大切。少なくとも東アジアにおいては、いろいろ気をつける必要があります。

とはいえ、実際に旅をしたり、マラソンを走ったりするだけなら、そこまで深く考える必要はありません。台湾の人たちとそこまで深く関わることもありませんから。そもそも、中国と比べたり、中国の話題を出すこともないはずです。

ただ、何度も台湾を訪れることになるなら、少しずつでも勉強して、台湾とは何なのか、中華とはなんのかを学んでいくことをおすすめします。あまりにも複雑すぎる歴史ゆえに、触れないようにしている人も少なくありませんが、そこから1歩踏み出すと、また見える景色が変わってきます。

台湾の歴史を知らないままというのは、日本人として無責任なようにも感じます。日本は台湾の歴史における当事者のひとつなのですから。そして、これから10年、20年と台湾と中国の関係を無視できない状況が続きます。だから、なぜそこに争いが起きるのかを、自分なりに解釈が必要。

そして、何よりも自分の目で見て感じることが大切です。それは台湾だけでなく中国も同じ。自分の目できちんと見てないと、マスコミの偏った情報に踊らされてしまいます。そうならないためにも、まずは台湾に来てみて欲しいところです。

すでに何度も来ている人も、パンデミック前後で何が変わったのかを体感してもらいたいところです。きっと台湾の印象に違和感を覚えるはずです。その違和感の正体が何なのか、自分なりに考えてみてください。もちろん台湾に来たことがない人も、ぜひ来年の台北マラソンに参加して、台湾の今を感じてみてください。

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