今回の万里の長城マラソンは4泊5日で、前半の2泊は大会受付もある4つ星ホテルで、後半の2泊はゲストハウスになりました。
ゲストハウスに泊まることにはまったく抵抗がなくなったどころか、むしろゲストハウスで常に誰かが同じ部屋にいることの安心感のほうが大きくなっています。
そんな北京のゲストハウスですが、1泊あたりの料金が1000円以下のところがいくつもあり、しかも最近できたゲストハウスが多いので、トイレもシャワーもきれいです。中途半端なホテルに泊まるよりもよっぽど快適です。
1泊500円台なんていうゲストハウスもありますので、そうなってくると、わたしがいま住んでいる鶴巻温泉の家賃2万円のアパートよりもゲストハウスのほうが安くなります。
飛行機は2万円で、宿が500円とは言わないものの1000円なら、弾丸北京なら21000円で行けてしまうという驚きの状態になっています。食費を含めて3万円あればお釣りが返ってくる金額で北京で遊べます。
もちろん台北のほうがもっと安値ですし、日本人向きなのですが、わたしは北京の人たちは好きなのでどちらかにしか行けないなら北京に行きます。
いや、こんな低価格なら両方行くのが正解でしょうか。
日本人のパスポート所持率は24%で、20代のパスポート取得率は5.9%だそうです。ちょっと驚きの数字です。10人1人もパスポートを持っていないのです。しかも持っている人の多くは修学旅行で使ったとかではないでしょうか。
日本国内にだって素敵なところはいくつもありますし、わざわざ不便な海外に行く必要なんてないと思うのかもしれません。その苦労が面白いと思うのは世代の違いでしょうか?それとも個人的差なのでしょうか?
悟ったようなことを言えば、人生なんて思い通りにならない事ばかりです。何十億人もこの星にいて、その中には自分はたった1人しかいないわけです。残りの何十億人もの人たちは自分でコントロールできないわけですから、自分の思い通りになることなんて、ほんの少しだけ。
だったら、思い通りにしようなんて思わずに、思い通りにならないことを楽しむほうがいいじゃないですか。その思い通りにならないことの代表が海外旅行なわけです。
いまジャングルマラソンがブラジルで行われていますが、わたしのラン仲間であるクレイジーランナーでプロレスラーの三州ツバ吉さんは、出発日になってブラジルのビザが切れていることに気づきました。
ビザ発行まで日本国内では最短で5日。いろいろな人から情報をもらい、実際にビザが取れるかどうかはわかならないままパラグアイの奥地にまで向かってビザを確保し、スタート直前にジャングルマラソンのスタッフにピックアップしてもらって、なんとかスタートラインに立つことができました。
ジャングルマラソンに出るだけでもドラマチックなのに、ビザを取るために言葉も通じないパラグアイで奮闘してビザをゲットする。こんな経験は日本国内では絶対にできません。
いや海外でも普通の人はまず経験しないことかもしれませんが、海外に足を運んだからこそできることなのは間違いありません。
わたしはひたすらに北京推しですが、世界の何処かに必ず自分に合った国というものがあります。わたしはそれを見つけるまでに随分と時間がかかりました。
ブラジルやキューバ、タイ、ベトナムなどなどいくつかの国を訪れて、たどり着いたのが中国北京。
きっと同じように自分の感性にぴったりな国というのがそれぞれにあります。北欧がいいという人もいれば、アフリカがいいという人もいるでしょう。それを見つけるのも海外旅行の楽しさのひとつです。
海外なんて誰かに言われて行くような場所でもないし、海外に行くなんて別にハードルも高くないことなので、ほとんどの人にしてみれば「だから?」くらいしか感じないのかもしれません。
それでも違う文化に触れて、自分のちっぽけさを感じるだけでもいい経験だと思います。
社会人になったばかりのころ、誰かを論破することばかり考えていたわたしが、気がつけば自分の考え方が正しいのは自分の中だけなんて思えるようになったのは、間違いなく海外に頻繁に行くようになってからです。
もっとも海外に行っても何も変わらない人もいます。お遍路して考え方が変わる人もいれば、何も変わらない人もいるくらいですから、それもやっぱり人それぞれ。
ただやっぱり中国には行ってもらいたいし、万里の長城を走ってもらいたいなという思いはあります。あの景色の中、世界中のランナーと励まし合いながら走るのはいいものです。
1年に1度くらい海外に出てクレイジーになってもいいんじゃないかなと思います。それが万里の長城マラソンだったら嬉しい。ただただそう思うだけのことです。
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