「わたしはあなたほど強くないから」という言葉がすごく嫌い

  • 2016.02.06
  • (更新日:2019.11.13)
  • LIFE
「わたしはあなたほど強くないから」という言葉がすごく嫌い

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「魔が差した」という言葉があります。その言葉だけで今年発生した事件やトラブルが次々に浮かんできます。世の中で発生する90%以上の事件やトラブルはほんの出来心から生まれているのではないかとわたしは考えています。

好きになった人が既婚者だと知らず・・・なんていうのは本当か嘘だかわからないので無視するとして、例えば横領のような事件の場合「ちょっとぐらい、いいだろう」という軽い気持ちの積み重ねがとんでもない額になり引くに引けなくなって発覚します。

「ちょっとぐらい」と思ってしまうのは人間が弱いからでしょうか?心が弱いから誘惑に負けるという風潮がありますが、甲子園で何度も優勝し、日本のトッププレーヤーの1人になった人間の心が弱いなら、心が強い人というのはどんな人なのでしょう。

弱い人間だから欲望に負けるのではなく、強い人間だから欲望に打ち勝てるわけでもない。

派遣社員を応援するサイトを運営していた時期がありました。派遣の世界では結構知られていたサイトです。そのサイトに「相談掲示板」というものがあり、悩みを持っている人が相談を書き込みわたしが回答していました。

わたしの考え方は派遣社員の中でも特殊だったので、わたしの回答に対して深く納得してくれる人と、まったく理解できないという人に別れました。そして理解できないという人の多くがこう言うのです。

「自分は弱いから」「わたしはあなたほど強くないから」

わたしはこれを甘えだと思っています。自分が弱い人間であるとしてしまえばとても楽です。弱いからできない。弱いからこんな立場になる。わたしは弱いから誰かに助けてもらわなければいけない。

ゲームや漫画の世界ではそれぞれの人が持つステータスが数字化されることがあります。攻撃力がいくらだとか、知能がいくらだとか。現実正解にはそんな数値化されたステータスはありません。その人が強いのか弱いのか誰にもわからないのです。

もし甘えではなく本気で自分を弱いと思うなら「わたしは弱いからもっと成長しよう」「わたしには足りないところだらけだから、まだまだ勉強が必要だ」そう考えることだってできます。

大切なのはどの角度で自分と向き合っていくのかということだけです。自分を甘やかすことなく、自分の可能性を信じ続けることができるか。もちろんこの考え方も昨日今日で身につくものではありません。でも意識し続けることは大切です。

人間に強弱などなく、もちろん優劣もありません。「劣っているから」という言い訳はみっともないだけなので、禁止する法律でも作ったほうが、きっとこの国はよくなっていくと思うのはわたしだけでしょうか。

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