お金を稼ぐことが目的になってはいけない

お金を稼ぐことが目的になってはいけない

マラソン大会のない秋。だが、どのシューズメーカーも次々と新商品を発表している。9月になって3種類のシューズレビューを行い、1足の開発品をテストしている。近いうちにもう1足届くことになっている。ライターという仕事は儲かりはしないが、ランニングシューズには困らない。

役得というやつなのだが、少し前まではランニングシューズを買う側で、しかも裸足ランナーだったのだ。シューズに関する知識も乏しかったのに、RUNNING STREET 365を立ち上げ、ちょっとしたメディアに成長したことで、立場が大きく変わってしまった。

誰でもメディアを持つことができる時代。いまはYouTubeもあるので、個人がどんどんと情報発信でき、そして自分の地位を確立できてしまう。わたしの個性を考えるとYouTube配信は向いていないのでやらないが、個人で発信しない人はもったいないなとは思っている。

みんなそれぞれに好きなことがあり、専門家なみの知識を持っている。それを発信することで、その世界により深く関われるようになるのに、情報発信を行う人は限られている。自分で情報発信を発信する側になるか、それとも情報を消費する側になるか、その分岐点はどこにあるのか。

  • 人気者になりたい
  • 有名人になりたい(知名度を上げたい)
  • お金を稼ぎたい

情報発信をするタイプの人間のモチベーションは、だいたいこのあたりにある。その前提にあるのが自分に自信があり、自分のことを好きだということ。そうでもなければ、自分の姿をさらけ出すなんてことはできるわけがない。ここで厄介なのが「お金を稼ぎたい」にある。

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わたしはお金がモチベーションの人は、それほど情報発信を継続するのは難しいと考えている。やりたいことが情報発信で、それにお金儲けを結びつけるのはいいのだが、やりたいことがお金儲けで、情報発信がその手段だとしたら、それほど長くは続かない。

いろいろな人を見てきたが、注目度が上がりやすいのはガツガツしたタイプの人たちだ。手に入るものは何でも自分のものにしたい。そのためには手段は選ばないし、自分自身を騙すようなこともする。そこまで振り切っている人は情報発信で稼げるようになる。

反対にわたしのように振り切っていないタイプは、情報発信では稼げない。情報発信で稼ぐつもりがないから、振り切っていないとも言える。わたしもこの物書きの世界は長いので、どうすれば稼げるかくらいわかっている。だがその道は進まない。

情報発信をする目的が「お金儲けを稼ぐこと」で、ガツガツしていて成功するのに”続かない”というのはなぜか。その理由は簡単だ。お金というのはそのままでは何の価値もない。ただの紙や金属でしかない。いくら手元にあっても、大して役には立たない。

お金は使ってこそ価値が出る。「お金儲けを稼ぐこと」が目的になっていると、その先で必ず行き止まってしまう。稼いだけど、これをどうすればいいのかというビジョンがないから、お金のある生活に溺れてしまって破滅へと向かう。

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1度お金のある生活に慣れてしまうと、そこから抜け出せなくなるというのもある。その生活を維持するために「稼ぐこと」をばかり考えるようになり、周りが見えなくなっていく。残念なことにわたしたちは、お金とは何なのかを学んでいないので、支配しているつもりがいつの間にか支配されてしまう

人気者になりたい、有名人になりたいというのも、そこに到達したときに、自分を見失いやすい。それらは手段であり、そうなってから何をしたいかのビジョンがないと、そこでチヤホヤされて持ち上げられた挙げ句に、叩き落されて壊れていく。

それも面白い人生だとは思うが、わざわざ失敗するとわかっている道を選ぶ必要はない(失敗を経験したいのでなければ)。

どんな仕事であれ、収益を得るというのは大切なことだ。それはライティングでもUberEatsでも変わらない。だが、稼ぐことを目的にしてしまうと、間違いなく大ケガをする。UberEatsの配達員だと、物理的にケガをすることになるだろう。先を考えてないから、無理をして事故にあう。

若者に対して「夢を持て」という人がいるが、それは夢に向かって努力をすることが尊いからという意味もあるが、働く理由が明確になりお金に支配されてしまうのを防げるという意味もあるのだと、わたしは考えている。そういう意味で、何歳になっても夢は持っているべきだ。

小さな夢でいい。自分が生きている理由。自分が到達したい場所を明確にする。そこにたどり着くために稼ぎ、そこにたどり着くために道を選ぶ。それ以外は考えなくてもいい。それくらいシンプルでいいと思う。

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