子どものカラダづくり:まずは土台をつくることが大切

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パーソナルでランニングを教えていると、それぞれにクセがあることがよくわかります。もちろん私自身にもクセがあって、走りに多少なりとも影響を与えているわけですが、子どもの頃から学生時代に、正しく体を使えるようにすることは、想像以上に大事なことなのかもしれません。

各競技でクセができるのは仕方のないことではあります。利き手、利き足があるので左右バランスはどうしたって崩れますし、サッカーと野球では使う筋肉も違います。でも、ベースの部分は同じ。キレイに立てること、キレイに歩けること。それはどの競技も一緒です。

本来はそのベースの上に、競技に適した体づくりをしていくのが理想なのに、競技に合わせた体づくりから始めてしまうから、おかしなクセがついてしまいます。そして、おかしなクセのまま競技を続けるからケガをするわけです。


もっとも小学生くらいで、キレイな立ち方とかを習得できるのかどうかはわかりません。筋肉が付きはじめる中学生くらいからでいいのかもしれません。きっと固めすぎるのも良くないのでしょうから。でもずっと自己流で良いわけでもありません。

きちんと立つ、きちんと歩くというのは動物としての基本。健康を維持するための基本でもあります。そして大人にかなってからでは直すのに時間がかかります。私も納得がいくところに落ち着くまで5年くらいかかった気がします。

子どもの頃なら、きっと1年もかからずに習得できるはず。だから若いうちから体づくりはしておくべきなのですが、そもそも教える人がいません。教える場所もありません。理想は学校の体育の授業中ですが、そうすると子どもが楽しくありません。


寺子屋の体づくりバージョンがあるといいのにと思うことがあります。体づくりと合わせて礼儀も学ぶ。どれくらいニーズがあるかわかりませんが、すでに似たようなことをやっている人もいるはずです。それが全国に広まって、すべての日本人が体をうまく使えるようになる。

私がやるとしたら、少人数制なのでビジネスにはならなさそうですが、ちょっとだけ興味はあります。私が教えたことを吸収して、何らかのスポーツで芽が出るなんてことになると純粋に嬉しく感じます。最近教える楽しさがわかってきましたので。

大人であっても子どもであってもトレーニングをすれば何らかの変化を起こせます。大人だって正しくトレーニングをすれば速く走れるようになりますし、何歳まででも成長できます。ただ、子どもの方が成長の幅が広く、未来の可能性もあります。


まるで大人には可能性がないような書き方ですが、大人と子どもの最大の違いは、体を使えるようになったことで、それを応用できることの幅にあります。大人になってからメジャーリーグを目指すことはできません(目指すのは自由ですが)。

子どもがキレイな立ち姿、キレイな歩き姿を手に入れて、自分の体を自分で思うように動かせるようになったなら、そこからできること、可能性は大きく広がります。まだ何にだってなれるわけです。体づくりにはそれくらいの希望があります。

とはいえ近所を歩いている子どもを捕まえてレッスンするわけにもいきませんので、ただ「もったいないな」と思うだけ。何か縁があれば喜んで教えるのですが、縁がないのは神様が「それはお前の役割ではない」と言っているのでしょう。

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