働くこと:種を蒔いていないのに花は咲かない

起きている時間は食事をしているか、ランニングをしているか、それとも仕事をしているか。私が株式会社ハダシストの社長だとしたら、とんでもないブラック企業なのかもしれません。幸いなことに仕事を手伝ってくれるのはAIだけで、社員は1人もいませんが。

仕事が好きなのかと言われるとそうでもなく、お金が欲しいのかと聞かれたなら否定はしないけど本意ではありません。人はなぜ働くのか。他人のことまでは知りませんが、私の場合は「なぜ歯磨きをするのか」というレベルの問いになります。

生きているのだから働く。それ以上でもそれ以下でもありません。万里の長城マラソンやランニングのトレーナーのように、やりがいのある仕事というのはあります。でもそれが私の全てではなく、失ったとしても生きる糧までなくなるというものでもありません。


自分の仕事に誇りを持っている人をすごいなと思いつつ、自分もそうなりたいとは思いません。仕事に関係なく、誰かの後ろを追い続けるという性分でもないというのもあります。自分だけのやり方を見つけて、自分だけの道をいく。

ただ、歩んできた道、駆け抜けてきた道には興味がありません。興味があるのは、道なき道をどうやって進んで行くかということ。そして今、その道で苦戦をしています。理由はわかっていて、多くのことに手を出しすぎていることが原因です。

本来ならひとつずつ完成させていくべきなのに、あれもこれも手を出してしまう。1日は24時間しかなく、1つの仕事をするのにそれなりに時間がかかるわけで、物理的に時間が足りなくなっています。その状態にランニングが加わるので、まったく余裕がありません。


ただ焦っているわけでもなく、淡々と進めているだけ。今やっていることが必ず後で生きてくると信じているから。種を蒔いていないのに花が咲くことはありません。今年はタネを蒔く時間。マラソンを最優先すると決めたときから、その覚悟でいます。

いま私が置かれている状況は、少しだけ会社を辞めたときと状況が似ています。「この道歩いたことがある」という感覚がたびたびあって、迷うことなく不安もなく前へと進めています。これもかつて蒔いた種のおかげ。あの頃の失敗もすべて糧になっています。

蒔いた種という意味では、ランニングのトレーナーも2019年に蒔いたものを今になってようやく回収し始めています。おそらく最終的にはトレーナーを始めるときにかけたお金を何年か後には回収しているはずです。あのとき始めていなければ、私は今ごろまだ自転車を漕いでお弁当を配達していた気がします。


きっと賢い人なら「もっと休むべき」と言うのでしょう。でも、休んで何かをすることと仕事をすることの違いが私にはわかりません。どちらにしても何かをするわけです。だったら仕事をしたらいいじゃないかと。その仕事が自分の未来を変えるわけですから。

ただ時間はかかります。特に情報発信というのはなかなか目が出ることはありません。何年も耐え続けて結果を出せるようになります。それでいて、WEBサイトから情報を得ようとする人が減っているという逆風しかない状況。

それでも私は今日も種を蒔きます。どんな色の花が咲くのか、そもそもこれは花が咲く種かどうかもわからずに。でも、気がつけばそれが大木になることもあります。未来は見えませんが、未来は確実にやってきて、その日のために今日もまた一粒を。

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