UberEatsの配達をしていて大変なこと(その1)

UberEatsの配達は社会のセーフティネットにもなるし、働いただけ稼げるとわたしが書くと「そうは言っても大変なんでしょ?」と質問されます。大変というのは主観なので、その人たちがどのような答えを求めているのかはわかりませんが、もちろん大変なことはあります。

そこで、今回はUberEatsの配達で困ることや大変だなと感じることについて、現場の実情を踏まえてお伝えできればと思います。わたし以外の配達員も同じように困っていたりするので、UberEatsで注文するときには配達員に優しくしてもらえれば……

目次

住所不備は日常茶飯事

UberEatsの配達で最も多い問題は住所不備です。1日の配達ですべて住所に問題がないということはまずありません。例えば次のようなことが毎日のように発生しています。

  • ピンが違うところに刺さっている
  • 建物名が書かれていない
  • 部屋番号が書かれていない
  • 同じ住所にたくさんの戸建てがある

こうなるのは利用者の入力ミスと、アプリのバグが原因とされています。配達員からは、どちらの問題なのかはわかりませんが、ここ数日は部屋番号が消えるバグが多発しているのだとか。原因ともかく、それぞれについて個別に説明していきます。

ピンが違うところに刺さっている

UberEatsの配達員は配達用のアプリを使ってピックアップとドロップに向かいます。このアプリには配達先の住所を元に地図上にピンが立つのですが、時々まったく違う場所にピンが立ちます。よくあるのが「〒案件」と呼ばれるもので、配達先の住所欄に「〒」だけが記載されています。

これは大概、見当違いの場所にピンが立っています。よくあるのが区役所にピンが立っているというもの。慣れてくると「〒」表示だけで危ない案件とわかるので、きちんと住所を確認します。大抵はマンション名などが書かれているので、それを参考に配達します。

ところがマンション名もない場合にはお手上げで、こちらからメッセージを送って正しい住所・建物名・部屋番号を教えてもらいます。メッセージにすぐ反応がない場合には電話します。他にも正しくない場所にピンが立っていることもありますが、建物名さえ記載されていれば大抵なんとかなります。

建物名が書かれていない

建物名さえ書いてあれば、Google Mapでもyahoo MAPでも使ってなんとか運べます。反対に建物名が書いてないと運べません。周りに集合住宅がほとんどない場合や、高層階があるマンションがそこだけならなんとかなりますが、建物名がなくピンもズレていると最悪です。

マンションやアパートがいくつも並んでいるなんてこともあり、これで置き配だったら最悪です。オートロックの建物なら一か八かで突撃できなくもないのですが、こちらもメッセージで確認することになります。これが時間のロスになります。

もっとも建物名が書かれていないというのはアプリのバグの可能性もあり、お客さんが悪いわけではなかったりします。これが余計にストレスに。

部屋番号が書かれていない

部屋番号が記載されていないというケースもあります。これで建物名がない場合には一軒家である可能性もあるので判断に迷います。とにかく現地まで行ってみて、それらしき一軒家がみつからなければメッセージを送ります。

これの難しいのは一軒家が正解だというケースもあるためです。ただ、ほとんどのケースでマンションが配達先なので、確認をしなくてはいけません。おそらく配達員によっては確認せずに置き配しています。そういう雑な仕事をする配達員が一定数います。

注文したあとは、注文アプリできちんと建物名と部屋番号が記載されているのを確認し、アプリのバグで消えている場合にはメッセージを送ってあげると、配達員はとても助かります。

同じ住所にたくさんの戸建てがある

分譲住宅の場合、同じ住所にいくつも家が建っています。これがかなり困るのですが、注文する側は表札で確認すればいいじゃないかと思いますよね。恐ろしいことに配達アプリには注文者のフルネームは表示されません。例えば注文者が「山田太郎」だったらこちらのアプリには「太郎 山」となります。

アメリカのアプリを転用しているためだと思いますが、この場合は「山なんとかさん」を探します。これはまだいいのですが、戸建てにも関わらず名前をニックネームにしている人がいます。本気で届けて欲しいと思っているのか甚だ疑問です。

セキュリティも考えてのことでしょうが、その上で同じ住所に戸建てが並んでたらこちらはお手上げです。電話で確認したら「ベンツが停まっている家の隣」なんて言われてベンツを探してもなく、結局お隣さんはベンツに乗ってお出かけしてて……なんてことが実際にあります。

あと最近は夜中に配達することはないのですが、夜中に「青い屋根の家」とか書いてくる人もいますが、そんなもの見つかるわけがありません。もちろんなんとか探し出しますが、配達員によってはキャンセルされます。

商品を受け取りに行ったらまだ調理していない

最近は少なくなりましたが、1〜3月くらいはよくありました。お店に呼ばれてピックアップに行ったら「これから作ります」と言われて10分以上待たされる。わたしの受け取る注文の前に12個のお弁当を頼んでいる人がいて、お店の中はてんやわんや。

10分以上待たされるなら配達員はキャンセルします(ルールでは15分)。だからお店の人は10分以上かかるときに「5分でできる」とか平気で言います。蕎麦屋の出前状態です。そういうときは正直に時間を告げて、待てなさそうならキャンセルを促すのが優しさというものです。

でも実際にはお店側の端末で、細かな調整ができるらしく、その説明をUberEatsがしていないのか、それともお店側が把握できていないのか。まぁお店側が把握できていないのであれば、それは単純に説明不足とも言えます。ただ責任をなすりつけ合いをしても意味がありません。

配達員はピックアップしてから料金が発生するので、10〜15分も待っている間は1円の報酬にもなりません。それを待っている間に1配達できるわけですから、配達員が待つのは14〜17時の暇なときくらいです、ランチタイムやディナータイムの稼ぎ時に待たせると、Google Mapのコメントで低評価付ける配達員もいるので気を付けてください。

タワーマンションはすべての配達員に避けられる

配達をしたくない場所を挙げるなら、ほぼ全員の配達員が「タワーマンション」と答えるはずです。タワーマンションは入ってから出てくるまでに、20分以上もかかるようなケースもあります。

  • 管理センターで登録
  • 業務用エレベーターを使用
  • 建物の裏を使うので迷子になる

タワーマンションの多くが、管理センターで名前や電話番号などの登録をします。セキュリティの関係で仕方のないことですが、このあと業務用エレベーターを使って部屋まで向かいます。ところが40階以上あるようなタワーマンションでも業務用エレベーターは1台しかなく、タイミングを逃すと5分以上待ちます。

降りるときも同じで、下手すると降りる階を間違ってさらにロスることもあります。さらに建物の裏側を使って移動するので初見のタワーマンションは迷子になることもあります。タワーマンションが絡むと1配達に30分以上かかることもあり、効率が悪いので配達員には嫌われています。

そのうえ、利用者もなかなか届かないからイライラしてBad評価をすることもあります。正直タワーマンションの場合は、利用者がエントランスまで降りて受け取ったほうがよっぽどスムーズですが、そんなことをしたくないからデリバリーを使っているわけで……

まぁタワーマンションの住民の方はのんびり待ってください。

まとめ

まだまだ大変なことはありますが、それらはまた別の機会にお話するとしましょう。これだけでも配達員が大変なんだということが分かってもらえたかと思いますし、実際に注文するときに気をつけるポイントも理解できたかと思います。

注文者はお客さんですが、UberEatsというサービスはお店と配達員、そしてお客さんがそれぞれ協力しあって初めて成立するサービスです。配達員は魔法使いでも何でもなく、どこにでもいる一般人だということを念頭に置いておいてもらえると助かります。

これから配達を始めようという人は、いろいろ面倒に感じたかもしれません。実際にかなり面倒で、気長な性格で、さらに機転を利かせることが求められます。特にまだアプリにバグが多いので、実は高いIQを求められる仕事でもあります。

だからこそ飽きないというのもありますが、UberEatsがきちんとアプリ開発をしてくれることは切に願っています。せめてアプリのバグで住所不備が起きないようにしてもらえれば嬉しいのですが、まぁこれくらいハードルが高いほうが継続できる配達員が少なくて、こちらとしてはありがたいですけどね。

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