京都旅行の晩ごはんは「京都駅に行けばお店はいっぱいあるし」と完全にノープラン。Google先生に聞いたところ京のお晩菜処 六角やがおすすめと言う。予約もせずに向かったところ、もちろんNG。Go To トラベルやGo To Eatの影響力を見誤っていた。とはいえ、いまさらお店を探すのも面倒ということで、近くにあった居酒屋「ニューエビスノ」へ。
見た目はとてもオシャレとは言えないし、京都らしさはまったくない。さらに通された奥の部屋に向かう途中に小便器がむき出しになっているし、部屋も畳でふるさを感じる。料理の値段も異様に安く、これは珍しく失敗したかなと思ったのだが、結果的にそこは楽園だった。
実は予約が必要な人気店
後から調べてわかったことだが、ニューエビスノは京都でも人気の居酒屋のひとつで、通常は予約なしでは入れないことも多いとのこと。この日、なぜ席が空いていたのかはわからないが、確かに入口付近の席は予約で埋まっていて、わたしたちはボロボロな部屋に通された。
だが、そのボロさも計算されていたのではないだろうか。京都に限らず、このようなタイプのお店が増えている。古いのではなく古く見える大衆居酒屋。安さを売りにしているが、味もきちんとしている。そもそも京都で美味しくないお店が生き残るのは難しいだろう。
笑ってしまうほど一品ずつが安い。
写真を撮り忘れたが、本日のおすすめに和歌山や兵庫の魚がずらり。いずれも500円前後なので量も少ないのだろうと思っていたが、厚身で7切れ程度ありスーパーの刺し身よりも安い値段設定。それも鮮度が高くどれを食べても旨い。醤油がいいのだろうか。
茄子の煮浸しもおでんも京都風の味付けで、ポテサラは山盛りでウスターソースがかかっている京都風。京都っぽいものがなかったら申し訳ないと思ったが、出てくるどれもが美味しくて、人気店なのがよくわかる。こういうお店が近くにあると「今日も1日がんばろう」という気持ちになるものだ。
気になったものは片っ端から頼むのが正解
どれが美味しかったかと聞かれると困るのだが、個人的には大あさりの浜焼きと銀杏が気に入った。もちろんどれを食べても美味しいので、これは絶対に食べるべきとは言わない。ただ京都らしいものを食べたいなら、だし巻き卵とおでんは必須かもしれない。
どれも濃い味付けなのでお酒が進むのだが、日本酒の品揃えはそれほど多くない。京都の地酒は月桂冠と佐々木蔵之介さんの実家である佐々木酒造のまるたけえびす本醸造だけ。あとは栃木の東力士がずらっと並び、さらになぜか山形の地酒の十四代。
ニューエビスノの料理にあったすっきりとした飲み口のお酒だけを揃えたのだろうか、とても飲みやすく翌日に壮絶な二日酔いで苦しむことになる。お酒が悪いのではなく、飲みすぎてしまうほど料理とお酒が合っていて、自分を制御できなくなるほど飲み食いしてしまった。
こういうお店に出会えること。これが旅の醍醐味。ただ、ここに人を連れてくるのにはなかなか勇気がいる。せめて奥の部屋にならないように予約しておく必要があるだろう。そして、気になったものを片っ端から注文してもらう。どれを注文しても外れることはまずないだろう。
あぁそういえば開店直後の入店だったのに〆鯖が売り切れ。今度行くときには〆鯖を忘れないようにしなくては。ただ〆鯖なら最初から日本酒か……とりあえず京都に行く楽しみが増えることとなった。だが京都には名店がいくつもあるので、別のお店にも行きたく……
京都駅近くでどこかお店を探しているときの参考にしてもらえればと。
ニューエビスノ 店舗情報
店名 | 居酒屋 ニューエビスノ |
---|---|
ジャンル | 居酒屋 |
アクセス | 京都駅から508m |
営業時間 | 17:30-1:00 |
定休日 | 無休 |
食べログ | https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260101/26002188/ |