すべてはシンプルでいい【小細工は本質を隠してしまう】

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世の中が複雑すぎると感じることがあります。私たちは毎日食べるものがあって、寝る場所があって、着る服があればそれでいいはずなのに、それに対する理想像のようなものを押し付けあったり、効率を求めたりするのですが、実際のところそんなものは「どうでもいいこと」です。

まずは衣食住があり、それを成立させるには働かなくてはいけない。自分で仕事を見つけられる人はその仕事をして、そうでない人は誰かが作った儲けの仕組みに乗る。ただそれだけのことなのに、なぜかそれをさらに複雑化していくわけです。

ビジネスであれば、競争相手がいるので、そこに負けないようにしないと、生き残れないので、ただ働くだけ以上のことをしなくてはいけなくなる。他社にはない強みを持ち、それを正しくアピールしていく。でも、それって本当は正しくありません。

小手先のテクニックなんて必要ないんです。誠実さを持って、自分のやり方を貫けば必要なだけの稼ぎは得られるので。得られてないとすれば、それは誠実さが足りてないか、方向性を間違っているだけのこと。なのに多くの人は小手先で何とかしようとします。

青春時代の恋愛なんかも同じですね。本当に大事な部分をすっ飛ばして、見た目の良さなどの小手先で相手を惹きつけようとする。でも、それは本質が抜けていて、誠実さもないから長続きしない。もっとも惹かれるほうも経験がないから、そこは若さゆえの……という話ですが。

本当はシンプルな人生を複雑にしているのは私たち自身です。何かをしてもらったら「ありがとう」と言い、迷惑をかけたら「ごめんなさい」と言う。隠し事はせずに、人を騙したりもしない。本当はそれだけでいいのに、なぜか考えすぎて反対のことをする。

マラソンやランニングだって同じで、本当は交互に足を出していればいいんです。それだけで走ることはでき、フォームとか厚底とかはランニングの本質とは違うところの話です。ただ左右の足を出して好きなように走ればいいだけなのに、あれこれ考えすぎておかしなところに入り込む。

それはあらゆることに通じる話で、みんな本日ではないところで無駄な議論を重ねて、何だったらそれで飯を食っていたりします。ただ本質を見抜く力というのは、どうやれば身につくのかはわかりません。ただはっきりしているのは、本質を忘れて生きていても上手くはいかないということです。

そのためにはまず、常識をリセットすること。それは世の中の常識も自分の常識もすべてです。その上で、今やらないといけないことをひとつずつ丁寧にやる。頼まれたとおりに仕上げる。まずはそこから。当然できないことも出てきます。それ自体は当たり前のこと。

できないことは誰かにお願いすればいい。ただし、できるようになるための努力を放棄しての依頼はいけません。まずは何でもやってみることです。何でも人にお願いする人もいますが、それはその人の存在意義を自分自身で否定することになります。

私だって初めてのことは上手くできないことだってあります。でも、まずはやってみて、上手くいかなかったら試行錯誤をして、何とかもがいて自分のものにしているわけです。でも、それを繰り返したらできないことなんてない状態になっています。

それは難しいことをしたわけではありません。当たり前のことをひとつずつ積み重ねただけのことです。裸足ランニングなんかもそうですね。小手先のテクニックではなく、本質だけを意識して積み重ねる。遠回りに見えて、それが1番の近道なんです。なかなか理解してもらえませんが。

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