石田ゆり子さんが羽田空港で発生した事故について発信したことで、SNSを中心に大きく炎上していました。彼女がずっと愛犬や愛猫と寄り添いながら生きてきたことを知っているので、彼女の言わんとすることはわからなくはありません。
そして、私は彼女の発信そのものにどうこう言うつもりもありません。ただ、あれだけの人でも感情的に発信してしまうことがあるのだということで、ちょっとだけ安心しました。私の中では「完璧」に最も近い存在でしたので。
おそらく、彼女は大きな心の傷を負ってしまったでしょうし、彼女の発信によって傷を負ってしまった人もいます。このタイミングではLose-Loseの関係になっているのですが、私はそういう状況を目にするたびに「これはチャンスだ」と考えてしまいます。
昨年開催されたFビレッジハーフマラソンのときもそうで、大会の評価がかなり低くなってしまったときにも「これはビッグチャンス」と感じ、大会のイメージアップのための策を担当者に提案しました。残念ながらその提案は偉い人によって却下されてしまいましたが。
トラブルが起きてイメージダウンが発生した場合には、それに対するリカバリーの手をすぐに打つことで、ネガティブなエネルギーを2倍のポジティブなエネルギーに変えることができます。ただ、ほとんどのケースで火消しをしようとしてしまいます。
火消しをするとエネルギーはなくなり、ネガティブなイメージだけが残ります。直近でいえばダウンタウンの松本人志さんの対応がそれです。休業することで火は消えるかもしれませんが、炎上を利用して状況をひっくり返すということができなくなります。
松本人志さんの件については興味がまったくなく、知らないうちに起きていたということもあるので、どうすればイメージをひっくり返せるのかはわかりません。ただ石田ゆり子さんの場合は、それほど難しいことではありません。
JALと協力して「ペットと同乗できる未来」について議論し情報発信していくことで、みんなの視点が大きく変わります。たとえば現状なぜ貨物室にペットを預けることにしているかについて、JAL側の考え方を石田ゆり子さんと会話をしながら引き出すことで、大勢の人が現状把握できます。
また客室にペットが同乗することで、どのようなリスクがあるのかなど、現場の声を引き出すことで現状の整理もでき、そこから次につなげられます。一緒に連れて脱出できるゲージの開発までできれば、ネガティブなイメージは完全になくなり、むしろイメージアップになります。
それは石田ゆり子さんだけでなくJALのイメージアップにもなり、仮に一緒に連れて逃げることができないという判断になっても、その過程を公開することで多くの人が納得できるわけです。もちろん理想論であり、現実的にはさまざま障壁があって、実現することは難しいのは承知です。
大事なのはそれが実現できるかどうかではなく、これを読んでいる人の身にネガティブなことが起きたときに「これはチャンスだ」と思ってもらえるかどうか。チャンスだと思うだけでなく、手を打たなくてはいけませんが、実際にほとんどのケースでピンチはチャンスになり得ます。
なかったことにしてマイナスのイメージを定着させてしまうのか、効果的な手を打ってマイナスをプラスに変えるのか。ほとんどの人は前者になってしまいがちですが、そうじゃない道もあることを頭に入れておいてください。アイデアが必要ならいつでも協力しますので。