ランナーに必要なのは栄養バランスのとれた食事ではない

マラソンで速く走れるようになるための柱が3つあります。このブログでも何度もお伝えしているので、いつも読みに来てくれる人の耳には、すでにタコができているかもしれません。

  • トレーニング
  • 休養
  • 食事

いいトレーニングをして、しっかりと睡眠時間を確保する。基本的にはその2つがとても重要ですので、この部分についてはこれまで何度も語ってきました。でもやっぱり食事も大事です。

でも、この「食事が大事」という部分がどうも自分の思っていたのとはちょっと違うのではないかと感じ始めています。わかりやすく言いましょう「栄養バランスに優れた食事」では速くならないのではないかという疑惑を抱いています。

今日はそれについて、お話をするとしましょう。

目次

食べたものが体を作る

少なくともこのブログを読んでいる人にとって、「食べたものが体を作る」ということは当たり前過ぎるかと思います。だから栄養バランスがすぐれた食事が大事なんですよね。「糖質・たんぱく質・脂質」の3つは三大栄養素と呼ばれる、人間の体に必要な栄養素とされています。

ランナーにとっても糖質はエネルギーになりますし、たんぱく質は骨や筋肉をつくります。脂質はエネルギーにもなりますし、肌を整えてくれます。肌を整えてくれるのはランニングとは関係ないですが、紫外線にあたって老化が進んでいるランナーにとっては実はとても重要だったりします。

三大栄養素以外にもビタミンやミネラルなども、体を作るうえでとても重要な栄養素です。偏った食事をすると、それらの栄養素のうちいずれかが不足して、体調不良を引き起こします。だから「1日30品目食べましょう」という話になります。

ちなみに1日30品目は過去の話で、いまは「主食、主菜、副菜を基本に食事のバランス」というのが国の指針になっています。

とはいえ、一般の人が健康的な生活を送りたいのであれば、栄養素が不足しないように様々な食材を摂取するのが理想です。でも、ランナーの体を作るとなると話は少し変わってくるはずです。

ランナーにボディビルダーのような筋肉はいりません。脂肪もできるだけ少ないほうが有利です(フルマラソンまでなら)。そう考えたとき、これまであたり前に考えてきた「バランスのとれた食事」という概念が、わたしの中で崩れ落ちました。

食べたものが体を作るわけですから、理想のランナー体型になるにはバランスがとれていない食事が必要になるという仮説が立てられるわけです。このバランスがとれていない食事についてもう少し深く考えていきましょう。

アフリカ人ランナーはたんぱく質摂取が少ない

キプチョゲなどのアフリカ人ランナーを見ると、驚くほど体の線が細いことに気づきます。日本人ランナーも学生だとかなり細身ですが、実業団のランナーはがっしりとした人が多くなります。

その違いは「たんぱく質の摂取量」にあるとされています。いろいろなサイトなどで調べても、アフリカ人ランナーは肉を1週間に1〜2回しか摂取しません。その代わり豆を食べているというのもありますが、それでも主食は小麦やトウモロコシで、それらが全体の50%を超えます。

よく考えたら、かつての日本もそうでした。飛脚に関する逸話がいくつもありますが、江戸時代には肉を食べるのは一般的ではなく、アフリカ人のように穀物と野菜中心の食生活を送っていました。

アメリカの生きる伝説「スコット・ジュレク」もベジタリアンです。いや、彼はヴィーガン( 完全菜食主義者)です。

日本の大学に留学してきたアフリカ人ランナーが口にするのは「日本人は食べすぎだ」ということです。そもそも摂取カロリーも多すぎるし、お肉を食べる機会も多すぎると感じているのでしょう。

だから食事から肉を省くべきというのは安易かもしれませんが、少なくとも筋肉がつきやすいわたしの場合には、たんぱく質はもう少し減らすべきなのではないかと考えています。もっと速く走れる体を手に入れるためには。

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たんぱく質を減らすリスクは大きい

ランナー体型になるにはたんぱく質を減らす。安易な考え方ですが、筋は通っています。ただ、他の人に進められるかというと、それはまた別問題になります。たんぱく質を減らすということは、健康な食事から遠ざかることを意味するからです。

たんぱく質は筋肉の材料になるだけでなく、骨や血液の材料になります。これを減らすということは、骨や血液を弱らせることになります。ただでさえ日本人はたんぱく質不足と言われているのに、さらに減らすのは命を削るような話です。

糖質制限とかしている人にしてみれば「バカじゃないか」と思うかもしれません。もっとも、わたしにしてみれば糖質制限をしている人のほうが「バカじゃないか」と思うので、それはお互い様ということで。

糖質制限にしてもたんぱく質を減らすにしても、まず目的があります。その目的のために食事で調整するという点では考え方は同じです。わたしは、サブ3を達成するためにランナー体型になりたいという目的があります。だから、命を削ってたんぱく質を減らします。

サブ3を達成したら、また栄養バランスのとれた食事に戻します。食いしん坊のわたしにとって、食事に制限がかかることはこれ以上ない苦痛です。だから、飲み会などで他の人と食事をするときには制限しません。

日常生活の中で、お肉を食べる機会を減らすだけのこと。ただ、金属アレルギー疑惑があって豆を避けているので、アフリカ人よりは多めに食べることになるとは思いますが。そのあたりは柔軟に対応していこうと思います。

常識を超えたところに真実はある

今回の仮説が必ずしも正しいとは思いませんが、気になったら試さずにはいられない性格をしているので、やらないという選択肢はありません。体に悪いことは重々承知です。でもそれも含めてどんな変化があるかをネタにできますし、情報発信をすれば誰かの参考になるはずです。

これについては、ずっと考えていたことでもありました。ただ、自分の仮説を信じきれなかったので躊躇していました。でも、かつて野菜中心の生活にしていた時期があり、それをやめてからサブ3.5が遠くなりました。

常識では「栄養バランスのとれた食事をしよう」ですが、そもそもマラソンで42kmを走ることが非常識な行為です。それを上手く走れるようになるには、常識というハードルを超えて行く必要があります。

そして、わたしはそのハードルを超えて真実にたどり着くという行為を好み、これまでそうやって道を切り開いてきました。だったらやるしかありませんよね。どう転んでもいい経験になるのは間違いありませんから。

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