サボリ筋トレーニングの本を購入して実践しているのは、少し前のブログで書いた通りです。目に見えて筋肉の付き方が変わってきました。そしてそれと同時に体重が重くなってきました。体重増加は体脂肪の可能性もゼロではありませんが、足がやたらと太いのでおそらく筋肉でしょう。
サボリ筋のトレーニングでは現代の人間が使えていない筋肉に刺激を当たります。トレーニングそのものも筋力アップ効果がありますが、このトレーニングで行っているのは「使えるようにする」というだけで、実際には普段のランニングや筋トレで、これまでサボっていた筋肉を使って鍛えられるという効果のほうが大きいようです。
私は欲張りなので上半身のサボリ筋トレーニングも行っているのですが、腕などは普段のトレーニングでほぼ使わない筋肉ですので以前と見た目もほとんど変わりません。無意識でも使えるように伝達系は整ったけど、負荷をかけていないから変化がない。逆に足は負荷をかけているからどんどん変わります。
こんなにも使っていない筋肉があったことに驚いています。そして、そこへの伝達系が通るだけで使えるようになるということも驚きです。きっと私たちの体にはまだこのように眠っている筋肉、目覚めていない機能があるはずです。トップアスリートは運動能力が高いとされていますが、実はみんなが使えていない筋肉、自分自身のポテンシャルを引き出すのが上手いだけなのかもしれません。
それを強く感じたのが、筋トレをした翌日に山での撮影をして、そのあとかなり重度の筋肉痛になったからです。撮影では階段を何度も上り下りして、段差のあるトレイルも走りました。ただ自分としては負荷をかけていないつもりで、次の日はポイント練習をする気でいました。
ほぼ負荷をかけていないはずの動きで強烈な筋肉痛。これはサボリ筋に刺激が入った証拠です。サボリ筋はこれまで何もしてこなかった筋肉なので、ちょっとした負荷でも高負荷を掛けたのと同じ状態になります。ただ筋肉痛になっている筋肉が、必ずしもサボリ筋トレーニングで鍛えた場所なのかはわかりません。
サボリ筋が使えるようになったことで、それに連動する形でさらなるサボリ筋に刺激が入った可能性があります。いずれにしても、使っていない筋肉が刺激を受けているわけで、これを続けていけば、これまで以上の出力を出せるようになります。そして、これまで頑張りすぎていた筋肉は緊張が解けて柔軟性が高まります。
ずっと1kmのタイムが3分20秒前後から変わらず、トップアスリートとどこが違うのだろうと思っていたのですが、なるほどこれで出力が増えたら、これまで壁だと思っていたスピード領域を軽く超えていけそうです。筋力アップには時間がかかるので、すぐに結果は出ないでしょうが、おそらく来年の春には3分20秒の壁は破れます。
こうやって眠っている筋肉やポテンシャルを引き出すことができれば、どんな競技でも結果を残せるようになります。でも、そういう考え方を明確に持っていなかったわけです。もし学生時代に今の知識と経験があれば、私の未来はまた違ったものになった可能性もあります。
過去に戻りたいというのではなく、こういうことを教える指導者が増えるといいなと思っただけです。「お前がやれ」と思うかもしれませんが、私は内向性が強いので人に教えるのは向いていません。トレーニングメニューを組むことはできますが、人の気持ちを汲み取って相手ごとに指導方法を変えるとかができないので。
だからここで「こういうトレーニングがあるよ」と言っているくらいがちょうどいいんです。毎週土曜日に開催している練習会に来てもらえれば色々教えますが、サボリ筋トレーニングについてはまだ人に教えられる領域にはなく、そもそもこれはかなり繊細でなおかつ本気で上を目指す人でないとたぶん続けられない気がします。
たまたま私との相性が良かったという可能性もあります。いずれにしても、自分の思っている以上に使えていない筋肉があり、そこを使えるようにすることで体が大きく変わるのは間違いありません。ただし必ずしもマラソンのタイムが伸びるとは限りません。短期的には遅くなるはずです。それでもいいならぜひ本を購入してサボリ筋トレーニングを始めてみましょう。
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