マラソン大会の参加費はいくらなら妥当なのか【参加費の高騰について考える】

一昨日のヤフーニュースに、マラソン大会離れに関する記事がアップされていました。その記事の結論としては「参加費が高騰しているため」としており、それに対して金哲彦さんが「参加費の高騰だけが理由じゃない」とコメントしていました。

確かにマラソン大会の参加費がコロナ対策を理由に高騰しており、検査費込みで2万円以上の参加費がかかる大会もあります。42.195kmを走るのに2万円というのは、私にとってもさすがに高額で、どうしても出たい大会でないと払いたくありません(ちなみに万里の長城マラソンは2.5万円!)。

できることなら1万円以内に収まると嬉しいのですが、実際のところをいえば、マラソン関係の仕事をしているのもあって「出たい」と思った大会は、参加費をチェックせずにエントリーしています。私の基準は「出たい」か「出たくない」かのどちらか。

もっとも私の例は特殊なので、あまり参考になりません。フリーランスで独身、ランニングの情報発信をしているからマラソン大会は取材の対象。めしのタネとも言えるわけで、大なり小なり、何らかの方法でお金を稼ぐことになります。

ほとんどのケースで赤字ですが、まれにバズるようなことがあって参加費以上のバックがあります。そういう人と、家族がいる会社員を同列に語っても意味がありません。なので正直なところ、私の中では金哲彦さんの意見の方に賛同します。

でも、金哲彦さんもマラソン業界の人。会社員と同じ金銭感覚ではありません。参加費が2万円近くなることに対して、どれくらい切実な悩みなのか、私も金哲彦さんも自分のこととして語ることはできないので、説得力はありません。

普通の人の感覚としてどれくらいの参加費なら手軽にエントリーできるかというと、やはりラインは1万円なのかなと。1万円より安ければお得感があり、1万円以上だと割高感がある。もちろん収入やマラソンへの想いによって違ってくるのでしょうが。

悩ましいのは、コロナ対策として高額になったマラソン大会ですが、新型コロナウイルスが完全に消えたとしても、おそらくマラソンの参加費は下がらないということ。なぜなら、世の中の多くのサービスが値上げをしているから。

東京マラソンは検査費用がなくなったら、数千円ほど安くなるので値下がりします。ただ、東京マラソンも警備強化を掲げて参加費をアップしたこともあるので、今後は世の中の値上げに乗って、最終的な参加費が2万円くらいになる可能性があります。

そして、そもそもマラソン大会にかかる1人あたりの費用は、5万円前後とも言われており、その多くをスポンサーや税金で補填しています。現在2万円の参加費だったとしても、与えられるサービスからすればまだまだお得なわけです。

じゃあ5万円で参加するかというと、もちろんそんなことはありません。そもそもランナーは「5万円の価値があるイベントに1万円で参加できるからお得」なんていう思考で、マラソン大会に出場しているわけではなく、やっぱり1万円に価値に見合うかどうか、1万円を出せるかどうかを考えます。

開催する側は物価高に合わせてさらに値上げを求めることになり、ランナーは過去の参加費のイメージが残っているから割高に感じて敬遠する。このギャップを埋める方法が見つからないかぎり、マラソン業界はしばらく低迷期に入ってしまうような気がしています。

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