北海道の最高気温が36℃を超えることがあたり前になるなら北海道マラソンはどうなるか

今年の北海道マラソンはかなり過酷な大会になりました。気温の高さに加えて雷雨。しかも北海道は1週間ずっと気温が高くて、エアコンが普及していない道民にとっては寝不足で迎えたマラソン当日。もちろんそれも含めてマラソン大会です。

ただ、参加者がみんなそんな覚悟を持っているわけではありません。北海道で美味しいものを食べるため、走り終えたあとに美味しいビールを飲むために参加しているランナーも多く、過酷さに耐えたくて参加しているわけではありません。

でも、コンディションが悪いからといって引けないのがランナー。苦しさに耐えることを美徳とする文化がこの国には根付いていて、ランナーはその考え方を神様のように崇めているので、過酷な環境であることをどこかで喜んでしまう。その結果、命を落とすリスクもあるのに。

そろそろ本格的に30℃を超える気温の中を走ることが危険であるという考え方を、もっと広めていかなくてはいけないかもしれません。プロランナーや実業団の選手のように、命を削ってまで走ることに意味はないことを声を大にして言いたい。

今回は39km地点から2kmの間で、3人ものランナーの救護を手伝いました。1人は体が全身痙攣しており、痛みで叫んでしまう状態になっていました。もう1人はそこまでではありませんでしたが、仰向けになって自分で起き上がれない状態に。

これは私が1時間にも満たない間に経験したことで、コース上のあちこちでこのようなことが起きており、バイク救護がまったく間に合っていない状態。バイク救護のスタッフで救護していない人がいない状態になっていたわけです。

今回、そのようなシーンに直面して、ちゃんと救護の基本を学ぼうと思いました。来年の2月以降になりますが、人が倒れたときにあまりにも無力すぎて。それはともかく、北海道で36℃になる日があたり前になるなら、北海道マラソンのあり方を変えていく必要があるのかもしれません。

それは北海道マラソンの運営者が考えていくことなので、踏み入ったことは書きません。ただ判断は難しいだろうなとは思います。今年が特別おかしかっただけという可能性もあります。でも来年も8月末に開催するなら、救護バイクを増やし、熱中症対策のアナウンスももっとしなくてはいけなくなります。

打ち出の小槌を持っているわけではないので、当然のことながら救護のスタッフを増やせばお金がかかります。それを誰が負担するのかという問題があり、だからといって手を打たないわけにもいかない。どっちに進んでも行き止まりのような状況を大会事務局がどう打破するのかとても興味があります。

個人としてできることは、8月末開催ならエントリーしないということでしょうか。別にエントリーしてはいけないというのではなく、私だったらリスクを回避してエントリーしないという話です。北海道マラソンを走り切るということを目標にするなら話は別ですが。

そう、北海道マラソンとどう向き合うのかによって選択肢は変わってきます。難しいレースだから、過酷なレースだから出たいという人もいるはずです。私は苦しいのとか痛いのとかは苦手なので逃げるというだけのことです。

北海道で走るならオホーツク網走マラソンのように9月開催の大会でしょうか。北海道の夏が安定して涼しくなったら北海道マラソンも考えますけどね。あとはレース途中で自ら走るのをやめられるランナーになることでしょうか。それなら8月末の北海道マラソンでもエントリーできそうです。

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