最適なランニングフォームはランナーごとに違うと、少し前のブログに書きましたが、ランニングをする上で、ほぼすべてのランナーに共通するポイントもあります。今回はその点について、少し簡単に説明していこうかと思います。
まず大事なのは、ランニングは着地するエネルギーを推進力に変える必要があるということです。これに関してはサブ3.5を達成しているランナーは気にしなくてもいいので、読み飛ばしてもらって構いません。どちらかというとランニング初心者や初級者の話です。
ランニングは他のスポーツと違い、他の人に教わらなくても始めることができます。ここに大きな問題があるのですが、誰からも教わらないので、自分の感覚だけで走り始めます。そうなると、これまでの運動経験が走りに出てきます。
たとえばバスケットボールやサッカーなどをしている人は地面を蹴って走ってしまいます。運動経験がない人は、歩きの延長線上で走るので、体が浮いている時間が短くなる傾向にあります。どちらにも共通しているのが、着地したときのエネルギーを活かせていないということ。
マラソンにおいて大事なことは「効率的にエネルギーを使う」ことにあります。体に蓄えられるエネルギーには限りがあり、途中の補給で補えるエネルギーにも限界があります。だから、エネルギーを無駄にすることなく走らなくてはいけません。
だから着地したときのエネルギーを推進力に変えることが求められます。ただ、どうすればエネルギーに変えられるのかがわかりませんよね。そこで以前お話しした「縄跳び」が出てくるわけです。ここではその内容を割愛しますが、縄跳びの動きがまさに着地したエネルギーを活かす方法になります。
次に大切なのは体の軸です。いわゆる体幹というものですが、体の軸がしっかりしていないと上半身がブレてしまい、足に余計な負担をかけてしまいます。これもエネルギーのロスに繋がるわけです。初心者にありがちなのが、腕振りにより上半身が振り回されるケースです。
キロ6分くらいまでなら腕振りなんで必要ありません。むしろ連動しない腕振りはエネルギーのロスになるだけ。リズムを取るために軽く振るくらいなら構いませんが、「腕振りが大事」と教えるランニングトレーナーのせいで、無意味な腕振りをしている人が少なくありません。
キロ4分台とかになれば、上半身をブレさせないためにも腕振りは必要になりますが、それよりも遅い場合、腕振りが逆効果になることもあります。なので「腕振り」はランナーごとに何が最適なのかは異なります。共通しているのは、上半身をブレさせないこと。
そのために必要なのはピラティスや体幹トレーニングですが、コツを掴めば走りながら体幹を整えることはできます。ランニングそのものが体幹トレーニングになるわけです。トップランナーで「体幹トレーニングなんて必要ない」と言う人もいますが、必要ないのは体幹トレーニングであり、上半身をブレさせないための体づくりは必須です。
あとは足の親指と小指が接地するように意識するとか、手は小指だけ意識して軽く握るとか、頭頂を高くするとかいろいろあるのですが、すべてを書き切ることは無理なので、詳しく知りたい人は3月から再開予定のランレコード練習会に来てもらえれば。
練習会はフルマラソン完走が目標という人向けの内容に変更しますが、伸び悩んでいる人にも役立つ内容にするつもりです。近いうちにフルマラソンに挑戦したい、ランニングを基本から学びたいという人はぜひ詳細決定報告にご期待ください。