本気で新しい1歩を踏み出した愛媛マラソンはどこまで成長するのか

  • 2024.02.13
  • (更新日:2024.02.12)
  • RUNNING
本気で新しい1歩を踏み出した愛媛マラソンはどこまで成長するのか

RUNNING STREET 365のレポート記事でも触れましたが、今年の愛媛マラソンのテーマは「リスタート」で、これまで開催された60回で積み重ねてきたものを見直し、ランナーにとって本当に必要なものは何なのかを考えて再構築された大会のように感じました。

これはとても難しいことなのですが、それをあたり前のように実現した愛媛マラソンの運営は、もっと評価されるべきだと思ったので、あえて自分のブログでも書いておこうかと思います。RUNNING STREET 365には書きませんでしたが、今回最大の変化はトップの交代にあります。

愛媛マラソンはこれまで愛媛県知事が引っ張ってきました。市民マラソンにするときも、警備について警察とやり合い、サポートを取り付けたのも中村知事です。本人もランナーであり、私利私欲のためと言われてもおかしくないほど、知事が中心になって大会を引っ張ってきました(保身のために書いておきますが一応褒めています)。

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今回はそんな知事がハワイで慰霊式に出席のため不在。これは愛媛県人からするとちょっとびっくりするようなことで、愛媛マラソンに参加せずに、しかも海外に行くというのは「リスタート」を強く意識させる結果になっています。

ただハワイと姉妹提携を結んだということなので、きっとホノルルマラソンと愛媛マラソンの提携とかの話もしているのだと思いますが、いずれにしても旗振り役が変わったことで、これまでと違う愛媛マラソンに舵切りしたわけです。

たとえばNFT完走証なんていうのは、他のどの大会もやっていない試みです。面白いのはNFTのデジタル完走証を用意しておきながら、すべての参加者に紙の完走証を配布していたことです。新しいことをしようとすると、つい前のめりになりそうですが、そうではなく紙の完走証の必要性について議論されていることが素晴らしい。

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今回は沿道の声援が過去イチくらいにすごかったのですが、それもきっと南海放送や愛媛新聞などのメディアの使い方を工夫したんだと思います。それに加えてSNSでの発信も積極的に行っていて、明らかにこれまでとは違うスタンスを示していました。

それは人気店舗を引き継いだ2代目が、これまで足りないと感じていたことをすべて実行したかのようであり、ちょっと勇み足なところも無きにしもあらずではありましたが、それでも過去の良かったものを活かしつつ、しっかりボリュームアップしてきました。

愛媛マラソンについてそこまで考察する人はきっといないと思うので、ほとんどの人にとっては「なぜかわからないけど今年は良かった」くらいにしかならないのかもしれません。でもそれでいいのかなと。少なくとも今年走った人は、来年もエントリーするはずですから。

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そうなれば愛媛マラソンの倍率も上がり、スポンサーもつきやすくなります。そうなれば、また新しいことに挑戦しやすくなります。愛媛マラソンはそういう好循環に入ったのかもしれません。これは定員割れが続いているマラソン業界にとって大きな指針になるかもしれません。

どうすればランナーが喜ぶのか。どうすればランナーが満足するのか。愛媛マラソンにはその答えが詰まっています。定員割れするようなマラソン大会であっても、アプローチの仕方や熱量によってまたランナーが戻ってきます。

もしかしたら愛媛マラソンが、これからの市民マラソンを引っ張っていく存在になるかもしれません。そうなるとますます抽選では走れなくなるので、やはり来年はアスリート枠をしっかり確保せねばと思ったという話です。

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