マラソン仲間の呼びかけで始まった第一回中央線マラニック。朝の6時に東京駅を出発し、中央線沿いに高尾山を目指す企画に招待されてのこのこ出て行ったわけです。朝4時起きで始発に乗って東京駅へ。そこから延々17時間にもおよぶ激走が始まった。まずはっきり言っておこう、よい子は真似するな。そして梅雨明け後の昼間の炎天下で長距離のランニングなんてするものではない。そんなこというとお盆のお伊勢参りランニングどうするの?と言われそうだけど、まぁ一般論として、やってはいけないということで。やれることはどんどん挑戦すべし。
これは大会ではない。有志によるマラニックで別に最初から最後まで走り切る必要はない。実際、途中で終了する人もいれば、途中の区間電車で移動したメンバーもいる。そもそもゴールのビアガーデンだけというメンバーもいたとかいないとか。朝の六時mスタート地点の東京駅に現れた猛者は9人。砂漠マラソン経験者が2名、万里の長城マラソン経験者が2名(1人はどちらも走った)もいる。その時点でいろいろおかしい。
とりあえず涼しいうちにと走りはじめたけど、山の手線内は道が入り組んでるし、信号も多いので思うように進まない。とはいえ、この時点でスピードを出しても息切れしてしまう、ゴールは70キロ先にあるのだから。なるべくエネルギーの消耗を抑えつつ、それでもまだ元気が有り余っている状態であり、多少の高揚感もあり楽しく会話をしながら前に進む。きちんと万里の長城マラソンの宣伝もするおいら。さすが、こういうところに集まるメンバーは興味を示してくれる。
新宿を過ぎたあたりから暑さが厳しくなってくる。まだ8時なのに28℃…。途中、吉祥寺ぐらいまでは高架下の涼しい場所を走れたりしてペースを取り戻したけど、一人二人とメンバーが減っていく。途中参加や再加入もあったりでメンバーの増減があったけど、一番少ないときで4人。多少の会話はあるけど、会話が続かない暑さ。途中からは走っている時間よりも歩いている時間のほうが長い。
八王子の手前でおいらはとうとう離脱。ビブラムで走り続けたので、足裏が痛くてしかたない。走るのはまだいいけど歩くのはきついので、離脱して足を休めてから後を追うことにした。この判断は正解。なんとか八王子で追いついて、そのまま高尾山を目指す。そこらへんからメンバーの一体感がちょっといい感じ。とにかくゴール目指して一丸となって前進する状態はある種のトランス状態で、黙々と走る人もいれば、愚痴をこぼすメンバーもいるけど、誰ひとりとしてゴールすることを疑っていなかったと思う。
そうやって高尾山口駅についたのは19時。この時点で67キロ弱の走行距離。最初から走っているのはおいらを含めて3名。ライトをもっておらず本来ならこの時間帯での登山は危険なのでロープウェイでの登山にすべきなんだけど、最初から走っているメンバー+2名で無理を承知で山登り開始(いい子は絶対に真似するなよ)。これは本格的に危なかった。途中でメンバーの1人の知り合いがライトをもって下山してきてくれたので、なんとか助かったようなもの。かなり薄暗い中を黙々と登ってて、彼が現れたときの安心感と言ったらもう。
とにかく20時に高尾山山頂にゴールです。いや、大変だった。最後の最後で右足のふくらはぎがつりかけたし。あとはロープウェイで下山するだけ…と思ったら、「どうせなら自力で下山だ」と言うわけですよ。いや、強制力はないよ。でも、そこで行かないのは男がすたるわけさ。ここまで70キロ、苦楽を共にしてきた仲間が行くというのに「いややめとく」なんて言えるわけがない。というわけで、70キロ+αの激走になりました。久しぶりにやばかったよ。24時間マラソンよりもきつかった。ふだん自分のペースでしか走らないから、みんなで走ることがこれほど難しく、そしてこれほどやりがいのあるものだとは思わなかった。
おいらたちの想定ペースよりもはるかに遅いゴールだったので、合流できずに先にスタートしてもらった途中参加組もいたようで、総勢でまたマラニックしたら面白いことになるだろうねぇ。ランナー仲間がこうやって増えていくことを心から嬉しく思う。走るのは1人かもしれないけど、1人じゃないからできることもある。
ゴールが遅すぎて目当てのビアガーデンには行けなかったけど、帰りのコンビニで缶ビールを買ってした乾杯は、至福のご褒美でした。またやりたいなんて口が裂けても言えないけど、誘われたら首を横にはふれないなぁ。ちなみに今回走ったメンバーの一部はお盆に銀座から富士山頂まで走るそうです。ヘンタイです。
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