情報に踊らされることなく自分で「なんで?」を追求する

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昨日の記事「体内の水分バランスを崩さなければ疲労感なく走ることが出来る」で、大事なことが伝わっていない可能性があるような気がしたので追記します。

先日から「熱中症対策に水分補給と塩分補給が大切」と言い続けているので、どうもその延長として受け取られてしまっていますが、結果的に同じ内容になっているだけで、やりたいことはまったく違います。

これまでは「◯◯な症状には△△」というように、お医者さんの処方箋のような対応をしていました。目の前に出てきた症状に対して、それに対応する案を提示する形です。

なので「熱中症対策には、思っている以上に水分と塩分」となっていたわけです。

目次

常識を疑うためには原理原則を知る必要がある

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今回からのアプローチは「なぜ熱中症になると走れなくなるのか」「なぜ筋肉疲労で走れなくなるのか」といった「人間が走れなくなるメカニズム」を掴むことが目的です。

その場しのぎ的な対処方法ではなく、人間の体と心のメカニズム、人間の体と心の原理原則を掴もうというチャレンジです。

それを知ることで、これまでの常識だったことを変えていけるのではないかと感じています。

疲労とは何かというそれを具体的に理解することで、「疲労しない方法」を見つけ出す。

常識を疑うという意味では「疲労しても休む必要はない」という考え方にもつながるかもしれませんし、「あえて疲労させて走る」ということもあるかもしれません。あくまでも例えですよ。

1つひとつの現象に対して、対処方法を考えていたのでは常識を変えていくことはできません。

回復にアミノ酸がいいというのはランナーの常識で、「アミノ酸がいいのなら◯◯を食べればいい」とか「アミノ酸が回復に効く」ということがすでに前提になっています。ここを変えていきたい。

日本人は「◯◯が体にいい」って聞くと、こぞってそれを買い求める癖があります。テレビで健康の秘訣みたいな特集があって、そこで「バナナがいい」と言うと、翌日からバナナが入手困難になります。

誰かがいいといったものに追随しないと仲間はずれにされると思うのか、それとも最新の情報をつかんでいる自分に酔っているのか。少なくとも食べるラー油も、塩麹もあのブームは見る陰もありません。

情報は「考えるきっかけ作り」のためにある

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そういうTV番組は、自分に都合のいい情報だけを集めて、あたかもその食品が完璧な食品であるようなアピールをします。だから番組だけを見て「これはすごい」となって買い漁るわけです。

賢いように見えて、完全に思考停止です。

体と心の原理原則を理解できれば、そういうものに惑わされなくなるし、それらの食品の効果についてもより良く理解できるようになります。

提供された「◯◯がいい」という情報を鵜呑みにするのではなく、それが本当なのか、体のメカニズムとしてそれらを摂取すると体内でどのような変化が起きるのか。そして起きた変化は「本当にいいものなのか」。

そこまで追求してはじめて自分自身の身となり骨となるわけです。

だからわたしが「塩分が足りてなさすぎる」と書いたら、「本当か?」から入ってもらえることが理想で、実践して「そのとおりだと感じたら」じゃあどこが塩分補給の最適解なのか、どんな塩やどんな食べ物が理想なのかを求めてもらいたい。

わたしが行っている情報発信は「考えるきっかけ作り」でしかありません。

なぜ?を繰り返して追求することが成長になる

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人間はなぜ走れなくなるのかと聞くと、きっと賢い人たちは「筋肉疲労」や「痛み」、「集中力の欠如」とかとかそれっぽいことを教えてくれるでしょう。

じゃあその筋肉の疲労はどういうメカニズムが体内で起こり、どのようなメカニズムで脳が「動けない」と判断するのか。「痛み」の正体とはなんなのか。なぜ痛みが発生し、痛みの信号はどれだけ信用していいのか。

なぜなぜを追求していくと、専門家でない限り答えに窮することになります。

まぁ専門家じゃないのでそれでいいのかもしれませんが、そこに「本当か?」がないと、いつまでたっても情報に踊らされ続けることになります。

運動でも仕事でも「なぜ?」が大事です。小さな子どもが繰り返すあのめんどくさい「なんで?」を繰り返します。わたしたちは大人ですから、誰かに繰り返して「なんで?」を聞かなくても、自分で調べるということができます。

「ランニング前にはストレッチが必要」これはもうほとんどのランナーの中で常識なのですが、「なぜ?」を追求した学者さんが「静的ストレッチはランニングにとってマイナス」という論文を出しています。

「なぜ?」を繰り返せば常識が覆ることがあるわけです。

でも現実はまだ多くのランナーが走る前に静的ストレッチをしています。走る前のストレッチが当たり前だと思い込んでいるから。ストレッチによって体内で何が起こっているのかまで考えたことがないから。

自分の体を知ること、自分の心のあり方を知ること

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大事なことは小手先のテクニックではありません。ちゃんと人間の体、自分の体について知ることです。

めんどくさい?

それをめんどくさいと感じる人は、確かにわたしのようなアプローチの仕方はおそらく向いていません。正解だけもらって有効活用すればいいのかと思います。

でもそれが本当に正解なのか、どうやって判断しますか?

捏造のようにして積み重ねられた情況証拠ばかりのデータを信じますか?

そうではなくせっかくランナーになって、自分の体と向き合えるのですからそれぞれが自分の体の本質を理解してもらいたい。自分の体の可能性を追い求めてもらいたい。

体だけじゃなくて心のあり方も。

そのためには「走り続けるためにはどうすればいい」というアプローチではなく、「走れなくなる理由を知る」というアプローチのほうが有効かなと感じています。

「本当に?」「なぜ?」を繰り返して親に嫌な顔された人がほとんどで、それを追求することが目に見えないトラウマとなっているから、お手軽なうすっぺらい情報を簡単に受け入れてしまう。

いまこそ「なんで?」を取り戻しましょう。

いつの日か週末の図書館が「なんで?」を抱えたランナーでいっぱいになると素敵です。

わたしの次の課題は「筋肉疲労のなんで?」です。なぜ筋肉は疲労するのか、本当に疲労は必要なのか。そもそも疲労ってなんだろう?知りたいことは山ほどあります。

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