台湾に行った理由【行動することでしか得られない信頼】

そもそも、なんでリスクを負ってまで台湾に行き、台北マラソンを走ったのかについて書いておきます。直前のPCR検査で陽性になれば、すべてが無駄になってしまうわけですが、そうなってでも台湾に行かなくてはいけない理由が私にはありました。

人にはそれぞれ役割があると思っているのですが、私に与えられた役割は「つなぐ」ということ。人と人をつなぐ、人の夢をつなぐ。そんな「つなぐ」を限りなく無意識に近い感覚で、意識的に行なっています。もちろん、最初は完全に無意識でしたよ。いろいろやってるうちに、これが自分の役割かなと思うようになっただけで。

万里の長城マラソンの日本事務局も日本人を中国とつなぐためにやっています。つないだ結果がどうなるかはわかりませんし、あまり気にもしていません。ただ、北京で面白い体験をしたなら、他の地域も行ってみようとなるはずで、だから私は事務局としてマラソン以外の体験を用意しています。

台湾に関しては万里の長城マラソンのような深く関わるコンテンツを持っているわけではありません。その気になれば、どこかの大会の日本事務局とかはできるかと思いますが、いまの私のフェーズがその段階にありません。だから、中国とは違ったアプローチの仕方で「つなぐ」を目指しています。

そのために大切なのはまずは自分がつながっていくということです。何もないのに「台湾を案内します」と言ったところで、小籠包を食べて夜市に行って、九份の夜景を見せてあ終わってしまいます。それって、本当の意味で台湾を好きになってもらえるかというと、そうでないかなと。

必ずしも定番コースでのガイドが悪いと言ってるのではなく、「つなぐ」をコンセプトにするなら、観光スポットを巡るよりも現地の人とのコミュニケーションを重視しなくてはいけないという話です。ただ、いきなり見知らぬ台湾人に話しかけるわけにもいきませんので、とっかかりとして自分の友だちが必要になります。

私には台湾人の友だちが何人かいますが、親しくなる人は大抵、義理人情に厚い人ばかり。こちらが誠意を込めて向き合おうとすると、台湾の方真っ直ぐにこちらの方を向いてくれます。そういう関係を維持するには、誠実に信頼を積み重ねていくしかありません。

私はコロナ禍に台湾の友人のSNS投稿に対して「早く台湾に行きたい」というコメントを何度もしています。それは社交辞令のようなものと考える人もいるかもしれませんが、それでは信頼関係は築けません。言葉にしたことは必ず実行しなくてはいけません。

ここでようやく話が戻ります。行くと言ったのだから、条件が整ったなら行くしか選択肢がないんです。どれだけ航空券代が高くても、出入国のハードルがどれだけ高くても、台湾に行くことが最大の誠意になり、「あいつは口だけではない」と思ってもらえます。

こうやって言葉にして書き出すと、かなり打算的な感じがするのですが、実際にはそこまで頭で考えてから行動しているわけではなく、直感的にそういう行動を選んでいるだけです。その行動の背景にあるものを言語化したら打算的になったというだけ。

また、私が台湾に行き台北マラソンを走ったことで、後に人が続きやすくなるという思いもあります。私はそこまで影響力があるわけではないのですが、少なくとも身近な人たちは「台湾に行きたい!」モードになりつつあります。これだけでも十分すぎる成果だと思っています。

レポートを読んでくれた人が来年の台北マラソンにエントリーしてくれるかもしれませんし、とにかくみんながしていない段階で先に動くことが大切です。いわゆる「先達」ですね。誰かを引っ張る力はありませんが、その気にさせるのは得意ですから。

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