2019年からフリーランスのWEBライターという働き方がとても難しくなりつつあります。そこそこ書けるライターとライティング会社との接点であったクラウドソーシングが、あまり機能しなくなっており、WEBライターは自分で情報発信するという選択肢を持っておく必要性が高まっています。
これまで依頼されるものを言われるがまま書いていた人は、いざ自分の情報発信となると、何をどう書けばいいのかわからずに困ることになります。そこで、ここでは自分で何を情報発信すればいいのかということを、わかりやすく解説していきます。
ビジネスとして情報発信を行う
まず大切なのは情報発信するためのスタンスです。自分の情報発信する場合、自分の好きな分野、得意とする分野から始めるべきとアドバイスする人もいて、雑記ブログでもいいと言う人もいます。でも、それではただの趣味のブログです。
ここでいうWEBライターとしての情報発信は、ビジネスであることを忘れないでください。好きか嫌いか、面白いか面白くないかといった好みの部分はプライオリティがかなり低く、サイトのメインテーマは「稼げる分野」の中から選びます。
稼げる分野というのは、大衆的な分野とほぼイコールだと考えてください。できるだけ多くの人が興味を持つ分野でないと、アフィリエイトで稼ぐにしてもアドセンスで稼ぐにしても無理があります。
例えばスポーツ分野のサイトを作るとします。メインテーマごとの月間アクセス数は次のようになっています。
野球:1,000,000以上
サッカー:673,000
卓球:165,000
マラソン:60,500
ランニング:40,500
近代五種:14,800
実際には関連する単語も検索されますが、この種目ごとの検索数がそのまま市場の大きさだと考えてください。野球やサッカーはとても検索数が多く、当たれば大きく稼ぐことができます。反対に近代五種の情報発信で生活していくのは、まず不可能です。
「でも自分は近代五種が好きだから」と情報発信するのは自由ですが、それは趣味で行ってください。ビジネスは稼げることが大前提です。そういう意味では、わたしの選んだマラソンやランニングはなんとも中途半端な市場になります。
実際にプロランナーが数えるほどしかいません。当然のことで、市場規模があまりにも小さいから世界のトップクラスでないかぎり、スポンサーになってくれる会社もありません。そういう分野で情報発信をするのは賢明ではありません。
自分の希望するアクセス数を得られるかシミュレーションする
基本的なスタンスとしては、検索されないキーワードでの情報発信に意味がないと考えてください。そこにどんなに良いことが書かれていても、読み手に届かないことには意味がありませんし、そもそも検索されないということは、世の中にニーズがないといことで、ひとりよがりのコンテンツということになります。
自分の分野、自分の方向性を定めたら、まずはどれくらいのアクセスがあるのかを確認しましょう。アクセス数はGoogleのキーワードプランナーでも調べられますが、かなり大枠でしかアクセス数がわかりません。例えばランニングは「1万〜10万」となりますが、検索数が1万と10万では10倍も差があります。
なのでわたしは「NEILPATEL」というサイトを利用しています。
これを利用して、自分の想定しているコンテンツキーワードを思いつくかぎり入れてみて、その検索合計数を計算してみましょう。検索数の合計が4万だったとしたら、すべてのキーワードで検索1位を取れたとしても、月間アクセス数は2万PVがいいところです。
それに検索以外からのアクセスが同じくらいあたっとして、そのページは4万PV程度しか集客できないことになります。よっぽど特殊なキーワードでもない限り、4万PVで生活費を稼ぐことはできません。
それも検索順位が1位になることが前提ですが、そもそも1位になるには8〜10年くらいかかるとされています。実際には6〜10位までに半年以内に入れば運がいい方で、そもそも検索数というのは自分ではコントロールできません。
皮算用でも利益を上げられない分野でいくらがんばっても、時間と労力の無駄です。もっとアクセスが稼げる分野で情報発信を行いましょう。
1サイトで必要なPVを稼ぐ必要はない
アクセス数が必要なだけ稼げない分野は避けるべきとお伝えしましたが、他の人も同じようなことを考えます。そうなると実はライバルが少ないのは検索数の少ないキーワードで、比較的簡単に検索上位に食い込めます。
そうなってくると、1サイトでのアクセス数は限られていても、そういうサイトを複数持つことで十分なPVを集められます。サイトのPVが10万だったとしても、そういうサイトを10個持てば100万PVと同じようなパワーを持つことになります。
このように1つのサイトに固執せずに、自由な発想でいくつもサイトを作るというのはとてもおすすめの方法になります。サイトが増えるとドメイン代などがかかりますが、ドメイン代なんて簡単に稼ぐことができます。
サイトをいくつも持つメリットについては、いずれまたお話しますが、自分の情報発信を1ヶ所だけにする必要はありません。発信したい情報の種類に合わせてサイトをどんどん作っていっていいんです。
まったく内容のないゴミのようなサイトを作ることはおすすめしませんが、きちんと情報発信をするつもりでいるなら、キーワードごとにサイトを立ち上げましょう。ちなみにわたしはムームードメインを使っていましたが、最近になってエックスドメインのほうが安いと知って、エックスドメインを使いはじめました。
エックスドメイン でドメイン取得する
選んではいけないキーワード
検索されないキーワードでは稼げないので、検索されやすいキーワードを選ぶ必要がありますが、そのうち稼ぎやすいキーワードというのは、すでに小さな隙間すら埋まっている状態で、才能がある人でもないかぎり新規参入は難しいと考えてください。
具体的には次のキーワードは選んではいけません。
- クレジットカード
- カードローン
- FX
- ダイエット
- 美容
- 中古車
- ウォーターサーバー
- 引っ越し
すでにWEBライターをしている人にしてみれば、なんとなく思い当たるキーワードではないでしょうか。そうです、これまで依頼を受けた記事関連のキーワードはすでに飽和状態にあります。だから、依頼主は文章量と数で検索数を上げようとしてきたわけです。
これを個人で対抗するのはまず不可能です。美容くらいならキーワードを工夫することである程度対抗できますが、その他のいわゆる稼げるキーワードは、検索数が多くても自分のページが10ページ目以降などにしかいかないので、誰かに見つけてもらうことすら不可能です。
どの分野で勝負するかを決めるときには、その分野にどれくらいのライバルがいるかも確認しておきましょう。もちろんライバルがいても、自分が勝てる自身があれば、問題なく参入すればいいかと思います。ただ、時間がかかることだけは覚悟しておきましょう。
いくら良い文章を書いても、それの順位を判断するのはGoogleのAIです。そのアルゴリズムを考えると、ライバルが多いキーワードはできるだけ避けるというのが基本的な考え方になります。
どうやって稼ぐのかを明確にしておく
サイトで情報発信する場合、どのようは方法で収益を得るのかをイメージしておきましょう。アフィリエイトのような物販なのか、それともアドセンスのような広告なのかでサイトの方向性がまったく違ってきます。
当たれば大きいのはアフィリエイトです。安定して大きく稼ぐことができますし、稼げるようになると楽になります。アドセンスは常に最新情報を提供し続けなくてはいけません。なのでかなり労力が大きいのですが、小さく稼げてやりがいがあります。
情報発信という意味では最新情報を提供しつつ、アドセンス広告で稼ぐのがおすすめです。ただ、これで生活しようと思うと、少なくとも100万PVは欲しいところです。とはいえアドセンスサイトでも、アフィリエイトできないわけではないので、上手く組み合わせて稼ぎましょう。
ウェブの世界に「これをしてはいけない」というルールはそれほど多くありません。むしろ人がやらないことをやった人だけが儲かる世界です。他人の成功を参考にするのはいいですが、ライターとして情報発信をするなら、オリジナリティは失わないようにしましょう。
そのうえで、軸を1本しっかりさせるために、サイトごとにどう稼ぐのかをしっかりイメージして、そこに寄せる形で記事作成をしていきましょう。
まとめ
自分の情報発信サイトだから好きなことを好きなように書く。そういうことをすると、このブログのように「稼げないサイト」が出来上がります。きちんとキーワードを絞って特化サイト・特化ブログにすれば、RUNNING STREET 365のように、そこそこ集客できるサイトになります。
どちらのサイトも現在進行系でテコ入れ中ですが、リライトするにしてもやはり効果が出やすいのは特化サイト・特化ブログです。
- ビジネスであることを意識する
- 検索されているキーワードに特化する
- ライバルの少ない場所で情報発信をする
自分で情報発信する場合には、この3点だけは絶対に頭に入れておいてください。最初は意味がわからないかもしれませんが、自分でサイト運営をしてアクセス解析をかけるようになると、言っている意味がわかってくるかと思います。
ブログは稼げないなんて言いますが、その気になれば生活できるくらいは稼げるとわたしは信じています。まだその検証中ですが、いずれ収支もすべて報告できるようにしていきますので、楽しみにしていてください。