これまでのように声を張る集客を封印。声の大きさと通りやすさに自信があったのですが、それだと声は届いても心は動かないだろうなと思って、やり方を完全に見直してみました。やってみたのは1人ずつに「こんにちは」と言うだけ。
ただし、看板メニューの大きなPOPを胸の前で抱えていました。そのPOPには看板メニューの写真と矢印が記載されていて、矢印の先に店舗があるというわけです。「いらっしゃいませ」を「こんにちは」に変えるのはなかなか勇気がいりました。
でも、だってそんなことやったことなかったから。ただ、向かいのお店の挨拶が「こんにちは」なんですよね。そこからパクったわけではないのですが、まったくおかしいことはなかろうと、思い切ってやってみました。
こういうのは1週間単位でやってみないとわかりませんが、正直なところこれまでにはない感触はありました。いつもの3倍くらい「◯◯はどこですか?」とこえをかけられましたし、挨拶した人の半数以上がお店を直視してくれました。
すぐにお店に入ってくれる人もいますが、もちろんみんながみんなそういうわけではありません。でも、看板メニューとお店は視界に入って、どこかのタイミングでお客さんとしてやってくる可能性があるわけです。これまではそこまではっきりと見てくれることは少なかったので。
もちろん、次に同じことをしたらどのような結果になるのかはわかりません。でもこうやってトライアンドエラーすることが大事。そして中途半端な変化ではなく、これまでとまったく違うアプローチすることも大切です。
「こんにちは」を選んだのは、いろいろな成功事例を調べているときに、自分の中で「挨拶をする」が腑に落ちたわけです。「呼び込みをしたって断られるだけで精神的にきつくなる」という理由で挨拶に切り替えたら、上手くいったという人がいて、それがスッと入ってきた感じです。
確かに「こんにちは」と言えば、大抵の人がこちらを見てくれます。なんだったら会釈してくれる人もいます。小さいけど間違いなくコミュニケーションになっていて、その結果として「選択肢に入れてもいいかな」となるんじゃないかと推測しています。
ただ、こんな簡単なことでもそれなりの技術がいるようで、何百回も「こんにちは」を言っていると、どのように言えばいいのかわからなくなり、途中はあまりこちらを見てくれなかったり。でも、最終的にわかったのは100%の笑顔があればいいということ。
周辺の動画を撮っているおばちゃんがいて、「お兄ちゃんも撮ってあげよう」と言ってくれたので、満面の笑みでレンズを見たら「笑顔がいい」と褒めてくれたのがきっかけ。私は褒めて伸びるタイプなので単純なんです。
でも、たぶんこれがひとつの正解。笑顔で「こんにちは」と言う。そんな単純なことで集客できるわけがないと思う人もいるかもしれませんが、現実として自分には手応えがあります。もちろんここから精度を上げるなど、レベルアップできる要素は多数あります。
ただ、新しいことに挑戦したのは半歩前進。他にもやり方があるかと思いますが、まずはこのやり方で1週間。できるだけ今の形をいじらずに、どんな結果になるか試してみます。やっぱり何事も工夫って大事なんですね。