朝まで踊って働く人たち【働くことは苦しいことではない】

日曜日の夕方になると「明日から仕事か……」とネガティブな思考になる人もいるようですが、どうも仕事というものがネガティブなイメージになっているようで、これって何とかならないものかと思うことが多々あります。

仕事が大変で遊びは楽しい。あたり前のようにそう感じている人もいるのかもしれませんが、なぜ仕事は大変なのでしょうか。大変だと感じるのは何らかのストレスを感じているからで、たとえば無理難題を言ってくる取引先や上司のパワハラ、会社との方向性の違い。いろいろあるのだと思います。

これらの苦痛を引き換えにお金を手にしている。これが一般的な会社員の姿なのかもしれません。私は会社ンというのは、誰かが考えた儲けの仕組みに乗っかる働き方だと考えているので、確かに多少の不条理を受け入れる必要があります。

方針が違っても、妥協して会社の進む方向に合わせるのが会社員。ただ、自分の譲れない部分を侵されたなら身を引くことも必要ですが、そうでないなら指示に従う。嫌なら出ていけばいいわけで、出ていかず文句ばかり並べるのはNG。

会社を中から変えるというのも傲慢な話です。自分が会社を変えるんだ。なかなかの大志だと思いますが、それは人の家に勝手に入り込んで、人のお金で勝手にインテリアを変えるようなもの。頼まれたのならともかく、そうでないなら会社のビジョンに合わせて働くのが会社員です。

それに対してフリーランスは自由です。自分の方針に合わせて働くことができ、上司のハラスメントに悩まされることはありません。クライアントのパワハラだって「これからは仕事を請けません」のひと言で解決してしまいます。

こうなってくると仕事はまったく苦痛ではなくなります。ただ、私は会社員時代から仕事は苦痛ではありませんでした。会社員時代もやらされてたわけではなく、好き勝手やっていたのもあります。会社員しながら万里の長城マラソンの事務局もやっていましたし。

ただ、最後に勤めた会社は、経営に関わる部分には絶対にノータッチにすると決めていました。方針には従うわけです。会社を変えようなんて気持ちもなく、ただ目の前の仕事を全力で取り組む。社内で評価されなくても、お客さんが喜んでくれたらそれでいいというスタンスです。

誰かのために働くけど、自分の好きなこともやる。これも仕事にストレスを感じないコツ。これを学んだのは社会人になってすぐに行ったキューバでのできごと。到着した日がカーニバルで、街には人が溢れていて、朝まで踊り続けていました。

でも翌朝にはちゃんと働いているんです。もちろん、朝まで踊っていたすべての人がそのまま働き始めたというわけではありません。でも、どのお店も普通に営業していましたし、朝からキューバ音楽を奏でる人たちもいます。

きっと彼らには仕事は苦痛ではないのでしょう。朝起きて顔を洗う。それと同じくらいの感覚で仕事をする。共産主義の世界なので、仕事との向き合い方が違うのだと思いますが、こういう暮らしも悪くないなと思ったものです。

私はキューバ人を羨ましく思ったわけでもなければ、そこを目指したわけでもありません。でも、キューバに行ったことで視点がひとつ増えたのも事実。仕事は眉間にしわ寄せてがんばるようなものではなく、日常のすぐとなりにあるもの。そういう人生も悪くないものだと私は思うのです。

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