ビジネスは結果が大事で人生は過程が大事:仕事はビジネスかそれとも人生か

ビジネスにおいて大事なもの。それは結果を出すこと。どんなやり方であっても、目標とする結果を出すことが正義です。「そんなことはない。過程も大事だから」と言う人もいるかと思いますが、それはちょっと違います。

別に過程を大事にしなくてはいけないというわけではなく、ビジネスにおいては過程なんてどうでもいいんです。過程を大事にしなくてはいけないのは人生です。どのような方法で結果を出そうとしたのか、どんなスタンスで仕事と向き合ったか、人生においてはそこがとても重要になります。

だったらやっぱり過程も大事じゃないかと思うかもしれませんが、ビジネスと人生は関係ありません。お前は何を言っているのだと思う人もいるかも知れませんが、ビジネスとは継続的に収益を上げ続けるシステムのことであり、そこは論理的な世界であり、情熱のような個人的な感情は入り込む余地はありません。

そんなことはないと言う人は、「ビジネス」と「仕事」を混同しています。仕事には義理人情や個人的な思いというものが入り込みます。このため、ときにはあえて損を取ることもあります。私が北海道や伊豆高原で働いているのはビジネスではなく仕事です。

労働時間や労働内容に対する収入を考えれば、どちらもどう考えても割に合いません。でも仕事だから引き受けました。友だちを手助けするという義理人情の部分ですね。でも、これをビジネスにするなら、たとえば最低賃金を払ってもらうことになります。

今は1ヶ月の宿の仕事のうち2/3以上が私の担当になるので、それを最低賃金で払ってもらうとなると宿の経営が成り立たなくなる。だから業務委託という形で仕事を引き受けています。これができるのはビジネスではなく仕事だからです。

反対に宿の経営というのは100%ビジネスです。お客さんに喜んでもらうという点も大事ですが、だからといって赤字を出していいわけではありません。あくまでも継続的な収益がベースにあって、それを守りながら顧客満足度を上げていく。もしくは収益を確保するために顧客満足度を上げていきます。

そして、それを実現するために個々が仕事をするわけです。この仕事をビジネスと考えることもできますし、人生と考えることもできます。私は仕事を人生だと考えており、過程を大事にしますし、経験を積む場としています。だから損が出ても気にしません。

ただ、多くの会社員が「仕事=ビジネス」としています。それなのに経営者は「仕事=人生」であることを求めてきます。経営者の多くが「仕事=人生」と考えているからというのもありますが、「仕事=人生」とすることでやりがい搾取ができるという利点もあるためです。

「仕事=人生」という方針を立てることで、社員に向上心を持たせることもできます。ただ、実際に評価されるのは結果を出す人です。口では過程が大事、経験を積むことが大事と言いながら、本当に求められるのは結果だけ。それは当然です。ビジネスは結果がすべてですから。

大事なのは自分の仕事をビジネスとするか、人生とするかを自分で決めるということ。そして仕事を人生だと考えるなら会社員で居続けるのはおすすめしません。搾取されるだけですし、求められるのは結果だから方向性に齟齬が出て、居心地が悪くなるだけなので。

別に仕事を人生としろと言っているわけではありません。頭の中を整理してほしいと言っているだけ。何のために働いているのかを自分なりに整理する。その結果、仕事はビジネスだという人もいれば人生だという人もいる。そこを明確にして、あとはブレないように注意して働いていけばいいだけのこと。

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